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資料 Ⅱ-1-1 2025年度予算編成における課題 (41 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html
出典情報 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》
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セルフケア・セルフメディケーション推進と整合的な保険給付範囲の⾒直し 資料Ⅱ-1-41
○ 諸外国の動向を⾒ると、軽度な症状に対する医薬品の処⽅に一定の制限をかけている国や、医薬品の有用性が低いものは⾃己負
担を増やす、薬剤費の一定額までは⾃己負担とするといった仕組みを持つ国が存在している。
◆ 軽度な症状に対する医薬品の処方制限(イギリスの例)
医療費の抑制のため、重症ではない症状を有する患者に対する処方医
薬品の交付を減らし、OTC医薬品の購入を促すようにするため、2019年、
NHS England によるガイダンスが発⾏されている25。
25 NHS 、Guidance on conditions for which over the counter items
should not routinely be prescribed in primary care.
(出所)「国⺠が安⼼してセルフメディケーションできるICTやIoT技術を活用したOTC医薬品の
販売・授与に関する調査研究」(研究代表者 昭和大学薬学部 赤川圭子氏)

◆ 薬剤費の⼀定額までの全額患者負担(スウェーデンの例)
年間の薬剤費

患者負担額

1,150クローネまで

全額患者負担

1,150クローネから
5,645クローネまで

1,150クローネ

超えた額の一定割合

5,645クローネ超

2,300クローネ

(注)1クローネ=14円(2024年4月中において適用される裁定外国為替相場)

◆ 日本における保険外併用療養費制度の柔軟な活用・拡大について
◆ 薬剤の種類に応じた患者負担割合の設定(フランスの例)
抗がん剤等の代替性のない
高額医薬品
国⺠連帯の観点から
負担を⾏うべき
医療上の利益を評価して分類
(医薬品の有効性等)

0%
重要

35%

中程度

70%

軽度

85%

不⼗分

100%

OTC化済医薬品

技術料等

保険給付

保険給付

3割⾃己負担

3割⾃己負担

OTC化済医薬品

技術料等

全額⾃己負担

全額⾃己負担

OTC化済医薬品

技術料等
保険外
併用療養費

全額⾃己負担

3割⾃己負担

現状では、技術料も薬剤も内容にか
かわらず一定割合の負担

OTC化された医薬品を単に保険給
付から外すと、技術料や他の薬剤も含
めて全額が⾃己負担。

保険外併用療養費制度を活用し、
OTC化された医薬品についてのみ全額
⾃己負担。

【改⾰の⽅向性】(案)
○ セルフメディケーションの推進、市販品と医療用医薬品とのバランス、リスクに応じた⾃己負担の観点等を踏まえ、OTC類似薬に
関する薬剤の⾃己負担の在り⽅も検討すべき。その際、保険外併用療養費制度の柔軟な活用・拡大についても併せて検討を
⾏うべき。
○ 諸外国の例も踏まえ、医薬品の有用性に応じた⾃己負担率の設定や、薬剤費の定額⾃己負担の導⼊について検討を進める
べき。