資料 Ⅱ-1-1 2025年度予算編成における課題 (91 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20241129/index.html |
出典情報 | 令和7年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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介護保険の利用者負担(2割負担)の⾒直し
○ 介護保険制度においては、制度創設時、利用者負担割合を一律1割としていたが、保険料の上昇を可能な限り抑えながら、現役
世代に過度な負担を求めず、高齢者世代内において負担の公平化を図るため、「一定以上所得のある⽅」(第1号被保険者の上
位20%相当)について負担割合を2割、さらに、「現役並みの所得」を有する⽅の負担割合を3割に引き上げてきた。
◆介護保険の利用者負担
2000年4月
2015年8月
負担割合
現役並み所得者
年⾦収⼊等(1人世帯)︓280万円〜
一定以上所得者
所得上位30%の場合
年⾦収⼊等︓220万円〜
年⾦収⼊等(1人世帯)︓340万円〜
2001年1月 2002年10月 2006年1月 2008年4月
負
担
割
合
3.6%
4.6%
91.8%
1割
(参考)医療保険の患者負担(70歳以上)
2割
3割
(特に所得が高い者)
(所得上位20%)
(所得上位20%)
(制度設⽴当初)
現役並み所得者
(利用者に占める割合)
2割
2割
1割
それ以外
2018年8月
2014年4月
2022年10月
(75歳以上の
被保険者に
占める割合)
約7%
3割
年⾦収⼊等︓200万円〜
一定以上所得者
2割
約20%
(所得上位30%)
1割
1割
それ以外
1割
75歳以上 1割
70〜74歳 2割
約73%
2割
(特例措置で2014.3まで1割)(新たに70歳になる者から段階的に2割)
(2014.3末までに70歳に達している者は1割)
(出所)「年⾦収⼊等」の数字は、厚生労働省「介護保険部会」(令和5年7月10日)資料に基づく。
(参考)全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)(2023年12月22日閣議決定)
・ 利用者負担が2割となる「一定以上所得」の判断基準の見直しについては、以下の内容につき、引き続き早急に、介護サービスは医療サービスと利用実態が異な
ること等を考慮しつつ、改めて総合的かつ多角的に検討を行い、第10期介護保険事業計画期間の開始(2027年度~)の前までに、結論を得る。
(ⅰ) 利用者負担の「一定以上所得」(2割負担)の判断基準について、以下の案を軸としつつ、検討を行う。
ア:直近の被保険者の所得等に応じた分布を踏まえ、一定の負担上限額を設けずとも、負担増に対応できると考えられる所得を有する利用者に限って、2割負担の対象とする。
イ:負担増への配慮を行う観点から、当分の間、一定の負担上限額を設けた上で、アよりも広い範囲の利用者について、2割負担の対象とする。その上で、介護サービス利用等への影響を分析の上、負担上
限額の在り方について、2028年度までに、必要な見直しの検討を行う。
(ⅱ) (ⅰ)の検討に当たっては、介護保険における負担への金融資産の保有状況等の反映の在り方や、きめ細かい負担割合の在り方と併せて早急に検討を開始する。
【改⾰の⽅向性】(案)
○ 負担能⼒に応じて、増加する介護費をより公平に⽀え合う観点から、「改⾰⼯程」に沿って、所得だけでなく⾦融資産の保有状況等の反映
の在り方や、きめ細かい負担割合の在り方と併せて検討した上で、2割負担の対象者の範囲拡大について早急に実現すべき。また、医療
保険と同様に、利用者負担を原則2割とすることや、現役世代並み所得(3割)等の判断基準を⾒直すことについても検討していくべき。