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本文 (129 ページ)

公開元URL https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program/#document
出典情報 デジタル社会の実現に向けた重点計画(6/7)《デジタル庁》
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③ 安全・安心なデジタル社会を支える高度セキュリティ技術等
ア サイバーセキュリティの研究開発等の推進
我が国のサイバーセキュリティの更なる強化に向けて、研究開発の国際競争力の強化や
産学官エコシステムの構築と、実践的な研究開発の推進に併せて取り組むことが重要であ
り、サイバーセキュリティ戦略に基づき、関係府省庁が連携して取り組む。
例えば、サプライチェーン・リスクの増大等を踏まえ、不正なプログラムや回路が仕込ま
れていないことを確認するためのソフトウェア・ハードウェア両面の研究開発・実用化を推
進するほか、サイバー攻撃の巧妙化・複雑化・多様化等を踏まえ、AI 等の先端技術も活用
しつつ、サイバー攻撃の観測・把握・分析技術や情報共有基盤を強化する。
また、データの自由かつ安全・安心な流通を両立するデータ収集・解析や連携基盤の構築
に係る技術に加え、実用的で大規模な量子コンピュータが実現することによる既存の暗号
たい
技術の危殆化を想定しつつ、耐量子計算機暗号や量子暗号通信、量子インターネット等に関
する先進的な研究を推進する。さらに、量子コンピュータ時代に向けて、これらの研究開発
成果を踏まえ、社会実装に向けた検討を進める。
イ ブロックチェーン等のデータの耐改ざん性が高く証跡の確保に優れた技術
ブロックチェーン及び分散台帳技術は、データに関する耐改ざん性が高く透明性が確保
されたシステムを分散システムとして実現する技術である。これを利用することで、取引上
の仲介が不要となり、サービスにおける取引コストの削減が図られる等の利点がある。この
ため、暗号資産(仮想通貨)の取引管理等では既にその技術が広く活用されているほか、身
分証明等の真正性確認や、サプライチェーン管理や電力取引、環境価値取引といった商取引
など、様々な分野での商用化、実証及び検討が国内外で進められている。さらに、デジタル
データのみならず、IoT 技術等と連携して実体的な対象物の管理(トラッキング等)をする
など、応用可能性も期待されている。
我が国においては、引き続き国内外のグループにおける先進的な取組や民間主導の活動
を積極的に情報収集し、高い信頼性が求められる公共性の高い分野に導入されるシステム
の技術面や運用面の課題及びその解決の方向性等に関して、更なる検討を行う。
ウ.秘密計算技術
秘密計算技術は、従来の暗号技術と異なり、秘密分散等の暗号技術を用いて復号・復元を
えい
せずにデータ処理を行える技術であり、このため、情報漏洩の防止やプライバシー保護と高
度なデータ分析を両立することができる。今後は、AI を活用した際の処理能力の向上とい
った秘密計算技術そのものの高度化や、企業の秘密情報などそのままでは活用が難しい情
報を統計分析や機械学習等に活用するなどによる新たな付加価値の創出が期待されており、
早期の実用化に向けた研究開発の推進や社会実装に向けた検討を進める。
④ 研究開発・実証を支えるデータ利活用の環境整備とデータ駆動型研究の推進
データ駆動型研究の重要性が高まるなど、研究手法が大きく変化しつつある中で、新たな
科学的手法を発展させ、生産性を飛躍的に向上させるためには、膨大な量の高品質なデータ
を戦略的に収集・共有・利活用するための仕組みを作ることが鍵である。
そのため、マテリアル、ライフサイエンス、気候変動・レジリエンス、人文社会等におい
て、各分野の特性・状況に応じ、価値創造を目指した研究データの戦略的な創出・統合・利
活用を進める。特に、気候変動・レジリエンス分野については、気候変動やそれに伴う極端
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