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提案書17(3200頁~3401頁) (148 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

0人

見直し後の症例数(人)

8,588人

見直し前の回数(回)

0人

見直し後の回数(回)

約17,000回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

日本人の各癌種(乳癌、卵巣癌、膵癌、前立腺癌)別BRCA1/2変異保持率と癌罹患数(国立がん研究センターがん情報サービス 2022年のがん
統計予測)から推定される1年間に新たにBRCAの診断がつく癌患者数は、3800人乳癌、1965人卵巣癌、1513人膵癌、1060人前立腺癌である(全
8338人)。その血縁者(癌未発症含む)は少なくとも2人以上BRCA検査を受けた場合と推定した(2021年日本人合計特殊出生率1.3)。日本遺伝
性乳癌卵巣癌総合診療制度機構では本邦における癌未発症BRCA1/2変異保持者についても前向きに調査・データ蓄積がなされている(文献3)。
腫瘍組織を用いたがん遺伝子パネル検査から生殖細胞系列病的バリアントが検出される割合は約6%で、その内BRCA遺伝子は約35%であった(文
献4)。厚労省の令和4年度がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループによると、国内では年間約12,000件実施され
ており、BRCA陽性数は約250人と推定される。

・学会等における位置づけ
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(R798)の疾病名は、癌既発症・未発症を問わずBRCA1/2変異保持者が対象である。一度癌を発症しても、多重癌の
リスクが高い症候群である。癌の発症の有無に関わらず、標的臓器に対する積極的な予防介入が必要である。
・保険適用となっている医療技術は、既にミリアド・ジェネティクスにて施行可能であり、難易度は低い。

施設の要件
他の遺伝子検査と同様に遺伝カウンセリングが実施できる体制が整っていること。既に保険適用となっているBRCA検査と同等であり、特別な要
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 件が必要とは考えられない。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 上記の通り、BRCA遺伝子検査の施設基準に従った人的配置が本検査においても求められる。
性や経験年数等)
日本医学会「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」
JOHBOC「遺伝性乳癌卵巣癌症状群(HBOC)診療ガイドライン 2021年版」
その他
日本婦人科腫瘍学会「産婦人科における遺伝性乳癌卵巣癌症候群に対する保険診療についての考え方」がんゲノム医療、HBOC診療の適正化に関
(遵守すべきガイドライン等その他の するワーキンググループ」
要件)
日本乳癌学会「遺伝性乳がん卵巣がん症候群の保険診療に関する手引き」

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

遺伝情報の持つ不変性、予測性、共有性に配慮し、実施に対する自立した意思決定の保証や遺伝カウンセリングが受けることができる体制が整
えられてきている。
20,200点
10,100点(血縁者診断)、3,000点(確定診断)
国内検査会社のBRCA1/2血縁者診断、およびシングルサイトの検査費用(自費診療)

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分をリストから選択

番号
技術名
具体的な内容
増(+)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

約17億

その根拠

a)17,000人

b)3,000~10,100点

c)1回

a)xb)xc)≒17億
特になし

備考

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

⑫その他

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

⑭参考文献1

1)名称

遺伝性乳癌卵巣癌HBOC診療ガイドライン2021

2)著者

日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構

3)雑誌名、年、月、号、ページ

遺伝BQ1.BRCA病的バリアントの臨床的意義と遺伝学的配慮は?(P38 ~P41)
遺伝BQ2.どのようなクライエントにBRCA遺伝学的検査を推奨するか?(P42~P47)

https://johboc.jp/guidebook_2021/



1)名称

がん遺伝子パネル検査で腫瘍細胞にBRCA1/2病的バリアントが認められた患者、遺伝性乳癌卵巣癌症候群と診断された患者のがん未発症血縁者
にBRCA1/2遺伝子の変異の評価を行う推奨され、変異保有が確認された場合にがんの発症予防、予後の改善に向けた適切な医学的管理が可能
となることが臨床的意義と言える
Risks of Breast, Ovarian, and Contralateral Breast Cancer for BRCA1 and BRCA2 Mutation Carriers

2)著者

Kuchenbacker et al.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

JAMA 2017; 317(23): 2402-2416

4)概要

癌未発症BRCA1/2変異保持者5046人を対象とした世界最大の前向きコホート研究。BRCA1とBRCA2は乳癌、卵巣癌の高浸透率遺伝子であることが
報告された

1)名称

Genetic and clinical characteristics in Japanese hereditary breast and ovarian cancer: first report after establishment of HBOC
registration system in Japan

4)概要

⑭参考文献2

日本人類遺伝学会、日本遺伝カウンセリング学会、日本遺伝子診療学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本産科婦人科学会、日本婦人
科腫瘍学会、日本泌尿器科学会、日本膵臓学会、がんゲノム医療中核拠点病院等連絡会議二次的所見WG(SFWG)、がんゲノム医療中核拠点病院等
連絡会議診療WG、全国遺伝子医療部門連絡会議、日本遺伝性腫瘍学会

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