提案書17(3200頁~3401頁) (187 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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心不全患者指導管理料の新設
心不全患者は、急性増悪により入院を繰り返し、緊急搬送される例も多い。そのたびに患者のQOLの低下、入院日数の延長、治療
の複雑化を招き、医療費を高騰させる。心不全患者の再入院の要因は医学的要因だけでなく、療養生活上の要因も大きい。心不全
患者の多くは多疾患有病者であり、認知機能の低下した高齢者も増加している。更に医療技術の進歩により、治療も多岐に渡る。
そのため病態や患者のニーズは多様で複雑であり、全人的で高度な療養支援が入院当初から必要となる。チームアプローチとチー
ムにおける専門性の高い看護師の役割は大きい。チームアプローチによって再入院率の低下、在院日数の短縮、医療費抑制の効果
も報告されている1)2)。また、専門性が高い看護師の在職施設では、退院6週間以内の再入院が低下する傾向にある3)。以上のこと
から、多職種からなる心不全アプローチの医療技術を評価するため、心不全患者指導管理料の新設を要望する。
【対象】 入院中の心不全患者 Stage C, D
【要件】 入院中の心不全患者に対して、心不全診療に精通した医師(5年以上の経験)と専門性の高い看護師(5年以上
の経験と所定の研修を修了していること)、3年以上の経験のある薬剤師、管理栄養士、理学療法士、医療ソーシャル
ワーカー等が協働してカンファレンス等で検討し、標準化されたプログラムの基づいて作成された療養支援計画書を用い
て、心不全療養に必要な指導管理を行った場合、心不全患者指導管理料300点を算定する。
≪心不全チームの有無における実践内容≫
・週1回程度のチームカンファレンス ・標準化されたプログラムの作成と活用
・院内外関係職種等への教育・指導・コンサルテーション
・成果のモニタリグと可視化など(病院の規模による看護実践割合の差異はなし)
(文献3)より抜粋)
(文献4)より抜粋)
(文献1)より抜粋)
1) Toshiro Kitagawa et al.: Hospitalization and medical cost of patients with elevated serum N-terminal pro-brain natriuretic peptide levels, PLOS ONE, January 5, 2018. 2) Yoshiharu
Kinugasa et al. : Multidisciplinary intensive education in the hospital improves outcomes for hospitalized heart failure patients in a Japanese rural setting, BMC Health Services
Research, 2014. 3).山内秀樹他:慢性心不全患者の再入院予防のための看護支援に関する実態調査
3386 日本循環器学会誌 Vol.15 No.1 4) 水川真理子, 他: 心不全チームの実践と成果に関す
る実態調査第2報, 第20回 日本循環器看護学会学術集会抄録, 2023.