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提案書17(3200頁~3401頁) (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

444201

※事務処理用

提案される医療技術名

糖尿病罹患者の歯科治療に係る指導管理

申請団体名

特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会
37歯科・歯科口腔外科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

06糖尿病内科
関連する診療科(2つまで)
リストから選択

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

令和4年度

提案当時の医療技術名

糖尿病罹患者の歯科治療に係る指導管理

追加のエビデンスの有無



診療報酬区分



診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)

提案される医療技術の概要(200字以内)

1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択


1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)



2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

その他」を選んだ場合、右欄に記載

本管理は、歯周病患者の中で糖尿病患者および糖尿病が疑われる患者に対して、歯周治療全般のリスク管理を図り、施術時の安全を確保し、か
つ適切な歯周治療と指導管理による炎症制御によって生活習慣に係る歯周病の改善と更には血糖値の改善を目指すものである。その対象者を明
確にするために歯科外来にてグリコヘモグロビン濃度の測定を行いフロ-チャートにて判断し、医療連携を行い管理計画の策定を行う。

文字数: 189

再評価が必要な理由

糖尿病と歯周病の関連は既に多くのエビデンスに裏付けされ、指導管理についても現行制度の中で一定の評価を受けてきた。しかしながら、既
存の糖尿病患者に対する管理は医科通院中あるいは過去に糖尿病の診断がなされている患者が対象であった。その全ては医科にて糖尿病の診断
を受けた患者に限られており、歯科外来に潜む潜在的糖代謝異常の患者の生活習慣および施術に対する指導管理については考慮されていない。
中等度以上の歯周病患者の中で糖代謝異常が疑われる患者の観血的処置のリスク管理を図るとともに広く国民・患者へ歯周病と糖尿病リスクを
周知し、早期対応により歯周病、糖尿病ともに重症化予防へと導くことが出来る。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

現在、歯科外来における高齢者の糖代謝異常の割合は約半数とも言われ、高いリスクの中で歯科治療が行われていることが指摘されている。糖
尿病に関しては歯科医師も血糖値の推移を把握し歯周治療に生かすことが必要である。また、歯科外来での血糖値の把握により医科受診を促す
ことも可能となり、医科歯科連携による治療の相乗効果も期待できる。

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

現行は、糖尿病の患者をはじめとして、規定された有病者の歯科治療時の診療行為に対する医療管理として設定されている。患者の血圧、脈
拍、経皮的動脈血酸素飽和度を経時的に監視し、必要な医療管理を行った場合に算定するとされているが、点数は一日につき45点とされてお
り、糖尿病リスクの高い患者に対する血糖のモニタリングやきめ細かい指導管理については対象外であり、また、検査費用を満たしていない。


診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

00-4-6-2

医療技術名

糖尿病罹患者の歯科治療に係る指導管理

治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期
予後等のアウトカム
③再評価の根
拠・有効性

厚生労働省の2019年「国民健康・栄養調査」によれば、男性の19.7%、女性の10.8%が「糖尿病が強く疑われる」と判定され、2009年以降で
もっとも高い数値が示された。更に、この調査では、HbA1cの測定値が6.5%以上(NGSP値)、または糖尿病の治療を受けていると答えた人が、
「糖尿病が強く疑われる」と判定されるため潜在的糖尿病患者は含まれておらず糖尿病の可能性を否定できない人を含めれば2000万人以上が明
確な糖代謝異常を有していると考えられ、高齢者では更にその割合は高いと考えられる。そして、糖尿病の合併症として認識されている歯周病
は患者のQOL を著しく低下させる可能性がある。糖尿病患者は1 型か2 型にかかわらず非糖尿病者に比較して有意に歯周病の発症率が高いと報
告されており、糖尿病は歯周病の発症リスクを上げると考えてよいとされている。また、システマティックレビューや日本人、中国人を対象と
した介入研究結果から、歯周治療によって糖尿病の病態が改善する患者群が存在することが報告されており、歯周治療効果がHbA1c の改善度に
大きく影響する可能性があることを示している。最新の研究では耐糖能異常者において歯周治療の介入によるインスリン抵抗性に及ぼす影響に
関して無作為化比較試験を行い、歯周病治療開始時のBOPの値が小さい者では多い者に比較して歯周病介入治療による糖尿病関連指標の改善効
果が認められやすい事が報告されており、歯周治療による糖尿病合併症の抑制が患者のQOLを改善する可能性を示唆している。これらを考慮
し、中等度以上の歯周病と診断した患者のなかで医科にて糖尿病と診断された患者に加えて歯周治療を必要とする患者を対象とし、随時血糖お
よびHbA1cの簡易検査により糖代謝異常の患者を選別する。施術に際して必要に応じた検査とリスク管理を評価したものとする。

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