提案書17(3200頁~3401頁) (36 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
卒前教育用の教科書に掲載され、歯科医師国家試験にも複数回出題されるなど、一般的な技術である。ある程度の習熟は必要であるが、教科書の
記載内容に沿って一般臨床家が実施可能な技術である。
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 なし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 なし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 卒前教育用の教科書に掲載された手順に沿った実施が推奨される。
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
現在、保険収載されている技術であるため問題はない。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
現在、保険収載されている技術であるため問題はない。
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
272
380
その根拠
参考文献2のとおり、本技術では事前の記録装置製作、口腔内での記録とその準備や後片付け、仮床製作のためのコア採得という一連の操作を実
施する。本技術に対するタイムスタディの結果などはないため経験に基づく予測ではあるが、記録装置製作には、咬合器への作業用模型の装着後
に30~40分間の技工操作を要すると考えられる。また口腔内における記録に30分間、仮床製作に先立つコアの採得に30~40分間を要すると推測さ
れる。一方、顎運動関連検査のゴシックアーチ描記法では、歯科技工士会のタイムスタディによるとゴシックアーチ描記装置の調整に約60分間、
日本歯科医学会の歯科診療行為のタイムスタディ調査ではゴシックアーチ描記に38.8分間を要すると報告されている。したがって本技術はゴシッ
クアーチ描記法と同等の時間を要すると考えられる。また材料費も近似すると推測される。よってゴシックアーチ描記法と同じ点数が適切と考え
る。
区分
M
番号
技術名
M003 2ハ
特殊印象としてのフレンジテクニック
具体的な内容
本提案により、仮床製作のための技術として収載されるため。
増(+)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
164,880円
その根拠
上記④のとおり年間の算定件数は6,216件と予測され、1件当たり108点(380-272点)の増点となるため671,328点(6,713,280円)増額する。ただ
し本技術の施行により、高度の顎堤吸収を伴う無歯顎症例に対する軟質材料による有床義歯内面適合法の算定件数が減ずることが予測される。軟
質材料による有床義歯内面的合法(1,200点)は448件、同6カ月以内のもの(600点)は128件算定されている。その10%が不要になると想定する
と、年間でそれぞれ448×12×0.1=538件、128×12×0.1=154件が減少する。この減少分は1,200点×538件=645,600点(6,456,000円)、600点×
154件=92,400点(924,000円)となる。よって差額は164,880円の増額となる。
備考
数的予測は難しいが、総義歯の維持・安定が向上する(参考文献1)ことにより、補綴装置の再製作が減少すると推定されるため、実質的には予
想影響額は少なくなると考えられる。
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
特になし
⑫その他
特になし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
特になし
⑭参考文献1
⑭参考文献2
1)名称
Effectiveness of denture space recording method in the prosthetic treatment of edentulous patients
2)著者
Masumi S, Makihara E, Yamamori T, Ohkawa S
3)雑誌名、年、月、号、ページ
J Prosthodont Res. 2022 Apr 27;66(2):221-225.
4)概要
デンチャースペース記録に関する文献を検索し、3167件から57件を採用してレビューした。その結果、高度の顎堤吸収症例においては、デン
チャースペースを記録することで義歯の維持、安定が向上することが示された。
1)名称
Ⅵデンチャースペースの記録法
2)著者
市川哲雄,大川周治他編
3)雑誌名、年、月、号、ページ
無歯顎補綴治療学
4)概要
デンチャースペースの定義とデンチャースペースを記録する意義が提示されている。またニュートラルゾーンテクニック,フレンジテクニック,
ピエゾグラフィの具体的な手技が解説されている。
第4版
2022年2月,P172-P179,医歯薬出版
3235