提案書17(3200頁~3401頁) (177 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
がん患者指導管理料ロ【対象の評価方法の追加】
がん患者指導管理料ロの評価方法に、PRO(Patient-Reported Outcome)のスケール を併記することで要望する。
現行「現行の算定要件」
(1)算定対象を特定するための評価尺度
イ STAS-J(STAS日本語版)
ロ DCS(Decisional Conflict Scale)
要望「算定対象者の評価尺度に自己評価尺度である以下を追加
①IPOS (Integrated Palliative Outcome Scale)
②ESAS-r-J (Edmonton Symptom Assessment System Revised
Japanese version)
③PRO-CTCAE (Patient-Reported Outcome-Common Terminology
Criteria for Adverse Events)
社会的な背景
・症状は主観的なものであり、他者評価尺度では患者の苦痛
を拾いきれない
・日常の臨床において、STAS-J、DCS以外の尺度を用いて評
価している
・2021年9月、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機
構患者参画ガイダンス)で、PROは「審査において患者の
Benefitを評価するための有用なツールであり今後日本で活用
が増大する。PRO関連臨床試験数も右肩上がり(2019~2021
はCOVID-19の流行期で臨床試験の休止があり)文献1
主観的評価指標を用いることの効果
文献2:転移性乳癌患者154名のデータセットを解析した。患者の自己申告は臨
床医の報告よりも健康状態の根本的な変化に敏感であり、健康関連ステータス
(グローバルQOL、身体機能、役割機能、社会機能、疲労、食欲不振など)は、
臨床的に意味のある症状を早期に発見する傾向があった。
文献3:がんの臨床試験において187名のデータを解析した。CTCAEでは有害事象
の評価が過小評価されていること,日本語版PRO-CTCAEは一般的かつ臨床的に重
要な症状に対して許容できる信頼性と妥当性を持っていることが明らかとなっ
た。
文献4:肺がん手術後のPROベースの症状管理は、退院後4週間まで、通常のケ
アよりも症状負担が少なく、合併症も少なかった。
<引用文献>
1)PRO(Patient Reported Outcome)の最新動向ー臨床試験登録データベースを用いた調査・分析ー医療産業政策研究所 吉田晃子, 2022年3月, 政策研ニュース(65), 70-73
2) Minimal important differences of EORTC QLQ-C30 for metastatic breast cancer patients: Results from a randomized clinical trial. Qual Life Res. 2022;31(6):1829-1836. Validation of the Japanese Version of the
Edomonton Symptom Assessment System-Revised.Journal of Pain and Symptom management.50(5),718-723
3) The Japanese version of the National Cancer Institute's patient-reported outcomes version of the common terminology criteria for adverse events (PRO-CTCAE): psychometric validation and discordance
3376
between clinician and patient assessments of adverse events. J Patient Rep Outcomes. 2017;2(1):2. doi:10.
4) Patient-Reported Outcome-Based Symptom Management Versus Usual Care After Lung Cancer Surgery: A Multicenter Randomized Controlled Trial. J Clin Oncol,2022 Mar 20;40(9):988-996.