提案書17(3200頁~3401頁) (170 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
603101
がん患者妊孕性相談指導管理料
日本緩和医療学会
38その他(診療科名を右の空欄に記載する。)
看護、がん患者を診療するすべての診療科
07血液内科
-
16乳腺外科
-
関連する診療科(2つまで)
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
がん患者妊孕性相談指導管理料
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
無
令和4年度
追加のエビデンスの有無
有
提案される医療技術の概要
(200字以内)
がん治療に伴って妊孕性の低下のリスクがある患者(43歳未満)を対象とし、がん治療前にがん治療の生殖機能への影響、
妊孕性温存療法に関する情報提供および意思決定支援を行った場合、もしくは治療後の妊娠・出産に関する心理支援、が
ん・生殖医療連携等の医療技術を、医師又は医師の指示に基づき、研修を受けた看護師・薬剤師・公認心理師が行った場合
に算定する。
文字数: 171
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 288
悪性腫瘍
2021年度より小児・AYA 世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業により国の助成制度が開始になった。これにより
患者の費用負担は軽減したが、妊孕性温存療法の実施においては、診断早期にがん医療側から情報提供をすることとがん医
療と生殖医療の連携が必須となっている。さらに、妊孕性温存ができなかった患者家族への心理支援や治療後の妊娠・出産
への支援と継続的な支援が必要となる。2017年に刊行された『小児,思春期・若年がん患者の妊孕性温存に関する診療ガイ
ドライン』に基づいて相談支援を行うことによって、適切な妊孕性支援が患者に届き、がん患者のサバイバーシップの向上
が期待される。
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
「小児、思春期・若年がん患者の妊孕性温存に関する診療ガイドライン」(一般社団法人日本癌治療学会)の妊孕性低下
リスク分類に示された治療のうち、高・中間・低リスクの治療をうける43歳未満の悪性腫瘍患者
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
方法:医師又は研修(がん生殖医療の研修)を受けた看護師、薬剤師又は、公認心理師が医師の指示を受け、対象にがん治
療の妊孕性への影響や妊孕性温存療法等の情報提供及び心理的サポート、がん・生殖医療の連携を行う。
実施頻度(算定回数):当該患者に対して2回まで
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
B
-
番号
医療技術名
001_23
がん患者指導管理料ロ
既存の治療法・検査法等の内容
悪性腫瘍と診断された患者に対して、患者の心理状態に十分配慮された環境で、がん診療の経験を有する医師、がん患者の
看護に従事した経験を有する専任の看護師又はがん患者への心理支援に従事した経験を有する専任の公認心理師が適宜必要
に応じてその他の職種と共同して、身体症状及び精神症状の評価及び対応、病状、診療方針、診療計画、外来での化学療法
の実施方法、日常生活での注意点等の説明、患者の必要とする情報の提供、意思決定支援、他部門との連絡及び調整等、患
者の心理的不安を軽減するための指導を実施した場合に算定する。なお、患者の理解に資するため、必要に応じて文書を交
付するなど、分かりやすく説明するよう努めること。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
がん患者指導管理料ロは治療プロセスの中で生活を支えるための指導管理料であり、本技術の対象となる、診断後早期の妊
孕性温存治療が適応される時期とは提供時期および内容が大きく異なる。本技術が提供されることにより、がん医療側から
適切な時期に妊孕性温存に関する情報提供が可能となり、妊孕性温存治療への意思決定が推進され、妊孕性支援が確実に若
年がん患者に届き、がん患者の治療後の妊娠・出産率の向上が期待できる。さらに、がん治療による妊孕性の喪失にともな
う精神的苦痛に対する心理的サポートや治療後の妊娠・出産に関連した相談が継続的に行われることによって、サバイバー
シップの向上が期待される。
2013年米国臨床腫瘍学会ガイドラインにおいて、患者の意思決定が可能となるように配慮をしつつ最大限の情報提供がなさ
れること、がん治療を受ける患者の不妊症に陥るリスクを評価し、患者(およびその家族:特に患者が小児の場合)とよく
話し合った上で、リスクの高い患者、妊孕性温存を願う患者を抽出し、がん患者の妊孕性温存を行う専門家へ紹介すること
を推奨している。(J Clin Oncol.2013;31(19):2500-2510)
研究結果
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
がん対策推進総合研究事業として実施された平成30年度患者体験調査の結果、がん治療による不妊の影響について説明を受
けたと答えた患者は 40歳未満で52.0%、40歳以上で9.8%との結果であった。調査結果を踏まえ、2020年11月、妊孕性に影響
のある治療を受けるすべてのがん患者に対し、挙児希望の有無の確認と必要十分な説明が確実に行われるとともに、希望す
る患者が妊孕性温存を実施できる体制をより強化するべきである、と提言が出された。
妊孕性に関する相談(情報の整理、対象者の価値観・希望の明確化、利用可能なリソースの特定、行動計画)を行うこと
で、対象者の意思決定が進む。(Support Care Cancer. 2015;23(12):3555-3562.)
4
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
「小児,思春期・若年がん患者の妊孕性温存に関する診療ガイド
ライン」改訂予定「乳がん患者の妊娠・出産と生殖医療に関する
診療ガイドライン」
10,000人
-
AYA世代(15~39歳)のがん年間罹患者数21,400人(がん情報サービス調べ)のうち、がん治療により妊孕性に影響を受け
る人を半数と見積もった(約10,000人)
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