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資料1 サイバーセキュリティ2024(2023年度年次報告・2023年度年次計画)(案)について (76 ページ)

公開元URL https://www.nisc.go.jp/council/cs/index.html#cs41
出典情報 サイバーセキュリティ戦略本部(第41回 7/10)《内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター》
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サイバーセキュリティを巡る多国間の取組として、2023 年 10 月、米 NSC 主導で開催され
た第3回ランサムウェア対策多国間会合(Counter-Ransomware Initiative)に我が国から
も参加したほか、2023 年 12 月、東京において第3回日米豪印上級サイバーグループ対面
会合を開催し、国際連携の強化を図った。さらに、2023 年 10 月、サイバーセキュリティ・
インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)が英国等の協力を得て 2023 年4月に公表し
たセキュアバイデザイン・セキュアバイデフォルト原則に関する国際ガイダンスの改訂に
際して、我が国は、サイバーセキュリティ戦略本部第 37 回会合を開催し、同ガイダンスの
記載内容がサイバーセキュリティ戦略(令和3年9月 28 日閣議決定)における「セキュリ
ティ・バイ・デザイン」という概念を具体化したものであるとの認識の下、共同署名を決
定した。
事故対応などに係る国際連携の強化に向けては、ASEAN 加盟国とサイバー演習及び机上
演習を継続的に実施しているほか、同志国とのオンラインサイバー演習を実施する等、連
携体制の強化に努めている。
能力構築支援に関しては、2021 年 12 月に決定された「サイバーセキュリティ分野にお
ける開発途上国に対する能力構築支援に係る基本方針」に基づき、内閣官房を中心とした
関係省庁の緊密な連携の下で、政府全体で ASEAN を中心とした開発途上国向け支援の取組
を行っている。総務省は、2018 年9月にタイ・バンコクに設立した「日 ASEAN サイバーセ
キュリティ能力構築センター(AJCCBC)」を活用し、ASEAN 加盟国の政府職員、重要インフ
ラ事業者等を対象とした実践的サイバー防御演習等を継続的に実施した。また、AJCCBC の
ノウハウを活用し、大洋州島しょ国の能力構築支援のための試行的な演習を実施した。
経済産業省においては、
IPA 産業サイバーセキュリティセンターとともに、2023 年 10 月、
米国政府(CISA、国務省)及び EU 当局(通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局)と連
携し、インド太平洋地域の重要インフラ事業者、製造業者、ナショナル CERT 及びサイバー
セキュリティ関係政府機関向けに産業制御システムサイバーセキュリティ演習を東京にて
4年ぶりに対面開催した。
また、外務省では JICA を通じてサイバーセキュリティ政策能力向上、サイバー攻撃防御
及び産業制御システム対策等に資する研修機会の提供、並びにインドネシア、カンボジア、
フィリピン、モンゴルにおいてサイバーセキュリティ分野の人材育成に係る技術協力プロ
ジェクトを実施してきた。
さらに、途上国のサイバーセキュリティ能力構築支援に特化した世界銀行「サイバーセ
キュリティ・マルチドナー信託基金(Cybersecurity Multi-Donor Trust Fund)」への拠出
を通じてインド太平洋地域を含む途上国のサイバー分野に係る能力構築支援の強化を図っ
た。こうした取組により、ASEAN 地域をはじめとしたサイバーセキュリティ対策の向上に寄
与するとともに、我が国との連携を更に深めた。
【評価】
アジア大洋州、北米、欧州等の各地域において、各国政府や地域の主体との間での連携
強化が着実に進んだ。同盟国・同志国とは二国間協議や多国間協議の回数を重ねており、
相互の政策について理解が深まっていると評価できる。今後は、既に構築されている関係
国との信頼関係の中で、日本のプレゼンスを更に高めるために、技術情報・政策情報の日
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