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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (105 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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心房細動患者の脳梗塞発症率は平均5%/年であり、心房細動のない
人々の2~7倍高い97。
日本脳卒中データバンク事業の 2000 年~2018 年の集計では、発症後
7日以内に入院した脳梗塞患者の 23.6%に心房細動を合併していた98。
フラミンガム研究99では、心房細動、高血圧、冠動脈疾患、心不全の
疾患がない被験者と比較して、年齢調整した脳卒中の発生率は、冠動脈
疾患の場合で2倍以上、高血圧の場合で3倍以上、心不全で4倍以上、
心房細動の場合で5倍以上だった。加齢とともに、脳卒中発症のリスク
に対する高血圧、冠動脈疾患、心不全の影響は次第に低下していったが、
心房細動の影響は低下しなかった。
(オ) 喫煙100
喫煙は欧米において脳卒中の危険因子であることが報告されており、
わが国を含む各国で行われた 32 件のコホート研究のメタアナリシスでも
喫煙は脳卒中の有意な危険因子であることが示されている。また、この
メタアナリシスの病型別解析によれば、喫煙は脳梗塞とくも膜下出血の
有意な危険因子であるが、脳出血の有意な危険因子ではなかった。
40 歳以上の中国人を対象としたコホート研究では、喫煙は脳梗塞とと
もに脳出血の発症リスクを高めることが示されている。
わが国においても、男性では 20 本/日以上の喫煙が脳梗塞の危険因子
であることや、ラクナ梗塞あるいはアテローム血栓性脳梗塞の危険因子
であることが報告されている。喫煙により致死性脳卒中の発症リスクが
高くなるが、高血圧患者ではさらに高くなる。脳卒中のリスクは喫煙本
数が多いほど大きくなり、5~10 年間の禁煙により脳卒中のリスクは低
下する。
Japan Public Health Center-Based Prospective Study on Cancer and
Cardiovascular Disease ( JPHC Study ) の 中 の 40 ~ 59 歳 の 喫 煙 者
461,761 例において脳卒中の発症を調査した結果によれば喫煙の相対危
険 度 は 、 男 性 で は 全 脳 卒 中 1.27 ( 95%CI:1.05-1.54 )、 脳 梗 塞 1.66
(95%CI:1.25-2.20)、脳出血 0.72(95%CI:0.49-1.07)、くも膜下出血

日本脳卒中学会. 脳卒中治療ガイドライン 2015[追補 2019 対応]. 協和企画. 2019; 33

97

豊田一則ら. 脳卒中データバンク 2021. 中山書店. 2021; 20-27
Wolf PA, et al. Atrial fibrillation as an independent risk factor for stroke: the Framingham Study. Stroke. 1991;
22: 983-988
100
日本脳卒中学会. 脳卒中治療ガイドライン 2015[追補 2019 対応]. 協和企画. 2019; 37
98

99

95