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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (138 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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3 勤務間インターバルが短い勤務と健康障害等に関する文献(疫学調査)(23文献)
時間

1

シフト勤務における勤務
間インターバル11時間
未満(準夜勤から日勤
への移行。クイックリ
ターン)と、夜勤から夜
勤への移行、準夜勤か
ら準夜勤への移行、日
勤から日勤への移行を
比較

負荷の
調査期間
(発症前)

観察期間

調査開始時点
から2週間の仕
2週間
事、睡眠の日誌
を収集

2

勤務間インターバル10
時間未満、10、11、12、
13、14、15時間台、16時
間以上

3

勤務間インターバル(2
つの連続する勤務の間
隔)が11時間未満(ク
イックリターンの回数(0
回:対照群、1-30回、30
回超)

調査時点(2008
~2009)から過
去1年間のクイッ クリターンの回


4

勤務間インターバル(2
つの連続する勤務の間
隔)が11時間未満(ク
イックリターン:QR)の回


ベースライン
(2009:T1)の過
去1年間のQR
の回数と、フォ 1年間(2009ローアップ時
2010)
(2010:T2)への
QRの回数の減
少または増加

5

少なくとも月に1回の11
調査時点の状
時間未満の勤務間イン
況を質問
ターバル

前月の平均勤 2016年11月に
務間インターバ 行ったインター

ネット調査

-

健康障害等

調査対象

調査方法

調整因子

結果

分析項目

クイックリターン時(準夜勤→日勤)の就床時間(平均6.2
時間)は、他のシフト間よりも有意に短かった。合計睡眠
時間(平均5.6時間)は、準夜勤間、日勤間よりも有意に短
かった。入眠(平均13.1分)はやや長く、覚醒が少なく(平
均1.0回)、中途覚醒(平均4.4分)と早朝覚醒(平均6.6分)
が短かった。しかし、これらの差は睡眠効率に影響を与え
有無
るほど大きくはなかった。睡眠の質(平均3.4)は、準夜勤
(11時間)
間と比較して低かった。シフト間の仮眠の頻度(平均0.0
回)は低かった。クイックリターンの2回目のシフト後の仮
眠(平均0.3回)は頻度が高かった。クイックリターンの2回
目のシフト後の眠気(平均2.9)は、2回目の日勤および準
夜勤後よりも高かった。知覚されたストレス(平均3.0)は、
夜勤よりも高かった。

有意性

著者名

タイトル

書誌情報

就床時間、合計睡眠時
間、中途覚醒、早朝覚醒
の短さ、入眠時間の長さ、
覚醒回数の少なさ、睡眠
の質、シフト間の仮眠の Vedaa Ø,
頻度の低さ、2回目のシフ et al
ト後の仮眠頻度・眠気の
高さ、2回目のシフトの知
覚されたストレスの高さに
ついてあり

Sleep detriments
associated with quick
returns in rotating shift
work: a diary study

睡眠時間、睡眠の質
(PSQI-Jスコア。スコア 日本国内の常勤の
が大きいほど不眠感が 日勤労働者3,867 横断研究
強く、原発性不眠症の

カットオフポイントは≧6)

勤務間インターバルが<10、10、11、12、13、14、15、≧16
時間のグループの労働者の睡眠時間は、それぞれ5.3、
5.9、6.1、6.3、6.5、6.7、6.7、6.9時間であった。傾向分析で
は勤務間インターバルが短いほど睡眠時間も短くなる有
意な直線的傾向が明らかになった。勤務間インターバル
が14時間以上の労働者の睡眠時間は14時間未満の労働
者の睡眠時間よりも長かった。14、15時間台及び16時間
以上のグループ間の睡眠時間に有意差はなかった。
年齢、性別、業種、喫煙の 勤務間インターバルが<10、10、11、12、13、14、15、≧16
有無、アルコール飲料の 時間のグループのPSQI-Jスコアは、それぞれ7.1、6.7、
時間数
摂取頻度
6.7、6.3、6.0(5.999)、5.6、5.2、5.2であった。傾向分析では
勤務間インターバルが短いほど睡眠の質も低下する有意
な直線的傾向が明らかになった。勤務間インターバル13
時間未満の労働者の一部に睡眠の質が劣化する可能性
を意味した。勤務間インターバルが14時間以上の労働者
の睡眠の質は、14時間未満の労働者の睡眠の質よりも高
いことが明らかとなった。勤務間インターバルが14、15時
間台、16時間以上の労働者間の睡眠の質に有意差はな
かった。

睡眠時間についてあり(勤
務間インターバル14時間
未満)
Ikeda H,
睡眠の質の劣化について et al
あり(勤務間インターバル
13時間未満)

Cross-sectional internetbased survey of Japanese J Occup Health.
permanent daytime
2018; 60: 229workers' sleep and daily 235
rest periods

不眠症、過度の眠気、過
ノルウェーの看護
度の疲労、交替勤務睡
師1990人
眠障害、不安、うつ

横断研究

調整済みロジスティクス回帰分析で、過去1年間のクイック
リターンが1-30回、30回超とも、不眠症(OR1.44(95%CI:
1.06-1.96)、OR1.57(95%CI: 1.16-2.12))、過度の眠気
(OR1.53 (95%CI: 1.05-2.23)、OR1.78(95%CI: 1.24年齢、性別、過去1年間の
2.57))、交替勤務睡眠障害(OR1.88(95%CI: 1.33-2.67)、 回数
夜勤の回数、夜勤の年
OR2.86(95%CI: 2.03-4.03))との間に、有意な関連があっ (11時間)
数、常勤職の割合
た。過度の疲労は、調整前・クイックリターン30回超の場
合にのみ有意に関連していた(OR1.39 (95%CI: 1.05-1.86)
が、調整後は有意ではなかった。不安とうつはクイックリ
ターンと関連していなかった。

不眠症、過度の眠気、交
Insomnia, excessive
替勤務睡眠障害について
sleepiness, excessive
あり
fatigue, anxiety,
Eldevik
PLoS One.
過度の疲労についてあり
depression and shift work
MF, et al
2013; 8: e70882
(調整前・年間クイックリ
disorder in nurses having
ターン30回超)
less than 11 hours in不安、うつについてなし
between shifts

前向きコホート
研究

年齢、性別、T1の過去1年
間の夜勤の回数、T1から
T2への夜勤数・クイックリ
ターン数の変化

在床時間、睡眠時間、入
眠潜時、覚醒回数、中途
覚醒、早朝覚醒、睡眠効
ノルウェーのテレマ
率、睡眠の質*、シフト
ルク県の看護師64 日誌法研究
間の仮眠、シフト後の仮

眠、シフト2回目のストレ
ス*、シフト2回目の眠気
*(*は1-5尺度)

-

交替勤務睡眠障害、過
ノルウェーの看護
剰な眠気、病的疲労、不
師1224人
安、抑うつ

疲労、睡眠障害、社会的
困難(家族や友人に会う 16歳から74歳のス
ことの困難)
ウェーデンの2,031 横断研究
※いずれも自己認識を 人
調査

T1における過去1年間のクイックリターン数が、T2におけ
る交替勤務睡眠障害(OR1.01(95%CI: 1.00-1.01))、病的疲
労(OR1.01(95%CI: 1.00-1.01))に有意な関係があった。ま
た、T1からT2へのクイックリターン数が減少すると、T2に 回数
おける病的疲労リスクが有意に減少した(OR0.67(95%CI: (11時間)
0.45-0.99))。調整分析では、T1 におけるクイックリターン
数とT2における過剰な眠気、不安、抑うつに有意な関連
はなかった。

多重ロジスティクス回帰分析において、11時間未満の休
年齢、性別、パートタイム 息は、疲労(OR1.71(95%CI: 1.37-2.14),p=0.000)、睡眠障
有無
/常勤職、社会経済的グ 害(OR2.12(95%CI: 1.69-2.67),p=0.000)、社会的困難
(11時間)
ループ、身体的作業負荷 (OR1.45(95%CI: 1.17-1.80),p=0.001)と有意に関連してい
た。

128

交替勤務睡眠障害、病的
疲労についてあり(クイッ
Flo E, et
クリターン数)
al
過剰な眠気、不安、抑うつ
についてなし

疲労、睡眠障害、社会的
困難についてあり

Åkerstedt
T,
Kecklund
G

J Occup
Environ Med.
2017; 59: 522527

Short rest periods
between work shifts
Occup Environ
predict sleep and health Med. 2014; 71:
problems in nurses at 1- 555-561
year follow-up

What work schedule
characteristics constitute
Appl Ergon.
a problem to the
2017; 59: 320individual? A
325
representative study of
Swedish shift workers