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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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が 35~40 時間(対照群)、41~48 時間、49~54 時間、55 時間超の群で比
較した。週 55 時間を超えて労働する群は、対照群と比較して、脳血管疾
患の発症リスクに有意な差はなかった(RR0.89、95%CI:0.69-1.16)と
している。
Virtanen ら 31 は、前記 Kivimäki らと Hannerz らの研究(虚血性心疾患
に関する対象者 744,331 人、脳血管疾患に関する対象者 719,960 人)につ
いてメタアナリシスを行い、発症の相対リスクを週の労働時間が 35~40
時間(対照群)と 55 時間以上の群で比較した。その結果、週の労働時間
が 55 時間以上の群は、対照群と比較して、虚血性心疾患(RR1.12、95%
CI:1.03-1.21)、脳血管疾患(RR1.21、95%CI:1.01-1.45)の発症リスク
が有意に高かったとしている。
Hayashi ら 32 は、日本の 5 つの保健所管内に居住していた、40~59 歳の
男性 15,277 人を 1993 年から 2012 年まで約 20 年間追跡したコホート研究
において、1日の労働時間が7~9時間未満(対照群)、9~11 時間未満、
11 時間以上の群で比較した。その結果、1 日の労働時間が 11 時間以上の
群は、対照群と比較して、急性心筋梗塞の発症リスクが有意に高かった
一方(HR1.63、95%CI:1.01–2.63)、脳血管疾患(HR0.83、95%CI:0.60–
1.13)及び全心血管疾患(HR0.97、95%CI:0.75–1.25)では発症リスクに
有意な差はなかったとしている。
Li ら 33 は、前記 Kivimäki ら、Hannerz ら、Hayashi らの研究等(虚血
性心疾患の発症に関し 22 研究、対象者 339,680 人、同死亡に関し 16 研
究、対象者 726,803 人)についてメタアナリシスを行い、虚血性心疾患の
発症・死亡の相対リスクを週の労働時間が 35~40 時間(対照群)と 55 時
間以上の群で比較した。その結果、週の労働時間が 55 時間以上の群は、
対照群と比較して、虚血性心疾患の発症(RR1.13、95%CI:1.02-1.26)
と死亡(RR1.17、95%CI:1.05-1.31)について、リスクが有意に高かった
としている。
Descatha ら 34 は、前記 Kivimäki ら、Hayashi らの研究等(脳血管疾患
の発症に関し 16 研究、対象者 412,742 人、同死亡に関し 10 研究、対象者
664,647 人)についてメタアナリシスを行い、脳血管疾患の発症・死亡の
相対リスクを週の労働時間が 35~40 時間(対照群)と 55 時間以上の群で
比較した。その結果、週の労働時間が 55 時間以上の群は、対照群と比較
して、脳血管疾患の発症リスクが有意に高かった一方(RR1.35、95%CI:
1.13-1.61)、脳血管疾患の死亡リスクには有意な差はなかった(RR1.08、
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