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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (151 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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6 心理的負荷を伴う業務と脳・心臓疾患の発症等に関する文献 (1)疫学調査(60文献)
調査期間
(発症前)

負荷要因

観察期間

疾病

調査対象

調査方法

調整因子

結果

Job strainとIHDとの関係を調べたところ、要求度も裁量度も
IHDとの有意な関連は見られなかった。モデルの要素別に見
ると、IHDと関連していたのは男性では仕事の不安定性(OR
2.7、95%CI: 1.1-5.6)、女性では仕事への不満(OR 3.0、
95%CI: 1.2-7.6)であり、IHDの予測に利用可能と考えられた。
50歳以上の男性では、高度要求度・低度裁量度群(OR 3.5、
95%CI: 1.1-10.5)、高度要求度・高度裁量度群(OR 3.2、
95%CI: 1.1-9.5)でもIHDとの関連が認められた。

有意性

著者名

タイトル

【男性】
仕事の不安定性
Is the demand-control model
あり、50歳以上男
still a usefull tool to assess
性の高度要求度
work-related psychosocial risk
Netterstrøm B,
(高度裁量度・低
for ischemic heart disease?
et al
度裁量度)群あり
Results from 14 year follow up
【女性】
in the Copenhagen City Heart
仕事への不満あ
study


書誌情報

19

仕事の不安定

仕事への不満
高度要求度

-

13年間のフォ
ローアップ

虚血性心疾患(IHD)

コペンハーゲンの労働者1,146人(男
性551人、女性595人)を対象

20

Job strain

-

8.5年間のフォ
ローアップ

心疾患

Job strainが最も高い群は、最も低い群に比べ、心臓死又は
Job strain predicts recurrent
年齢、性別、教育歴、職
ストックホルムで初発心筋梗塞(MI)
非致死的MIのリスク比が高かった。Job strainが高い群は、
events after a first acute
前向きコホート 業、配偶者の有無、残
Job strainが高い
後に職場復帰した労働者674人(男性
心臓死又は非致命的MI(HR 1.73、95%CI: 1.06-2.83)、心不
KD Laszlo, et al myocardial infarction: The
研究
業時間、交替制勤務、
群あり
532人、女性142人、45-65歳)を対象
全(HR 2.81、95%CI: 1.16-6.82)、全死因(HR 1.65、95%CI:
Stockholm Heart Epidemiology
家事の有無
0.91-2.98)のリスクが有意に高かった。
Program

J Internal
Medicine. 2010;
267; 599-611

21

Job strain(日
本版カラセック
JCQに基づいて
測定)

高度Job strain群
あり
Job strain and arteriosclerosis
(hyperintense
Michikawa T, et
in three different types of
spotの有病率、 al
arteries among male
脈波伝播速度の
上昇)

Scand J Work
Environ Health.
2008; 34: 48-54

22

Job strain(要
求度高く裁量度 低い状態)

23

職場ストレス
(高度心理的要
求、高度要求度
+低度裁量度
によるJob
strain)

24

Job strain(要
求度が高く裁量 度が低い状態)

25

心理社会的職
場ストレス

26

-

職場での心理
社会的ストレス

コホート研究

日本の化学物質へのばく露歴のない
横断研究
工場勤務者(男性352人)を対象

-

Job strain別の解析の結果、高度Job strain群では、
hyperintense spotの有病率増加(OR 3.5、95%CI: 1.145.63)、脈波伝播速度の上昇(3.5%、95%CI: 0.0-6.9)が見られ
た。

-

動脈硬化症

平均12年間の
フォローアップ

慢性Job strainはCHDと関連があり、特に50歳以下の労働者
では発症リスクが有意に高くなった(HR 1.68、95%CI: 1.17年齢、性別、雇用等級、 2.42)。職場ストレスと身体活動度低下、粗末食事、メタボリッ
Work stress and coronary heart Eur Heart J.
ロンドンの公務員10,308人(男性3,413 前向きコホート
50歳以下で慢性 Chandola T, et
冠動脈性心疾患(CHD)
喫煙歴、総コレステロー ク症候群、心拍変動との間にも同様の関連が認められた。横
disease: What are the
2008; 29: 640人、女性6,895人、35-55歳)を対象
研究
Job strainあり
al
ル値、高血圧
断的に職場ストレスは起床時のコルチゾールの上昇と関連し
mechanisms?
648
ていた。職場ストレスがCHDに与える影響は、生活習慣の変
化と内分泌学的ストレス経路の両方が関係している。

1993-1996年か
ら44か月フォ
心疾患
ローアップ

-

-

-

ヨーロッパ4か国における男性労働者
コホート研究
21,111人を対象

-

Int J Occup
Med Environ
Health. 2010;
23: 217-224

高い心理的要求群は、低い心理的要求群に比べて、心疾患
リスクが有意に高くなった(年齢調節済みHR 1.46、95%CI:
Job stress and major coronary
1.08-1.97、年齢及び標準的心疾患危険因子調整済みHR
高い心理的要求
events: Results from the job
年齢、標準的心疾患危 1.46、95%CI: 1.08-1.97)。またストレス群(高度要求度+低度
Kornitzer M, et
群、ストレス群あ
stress, absenteeism and
険因子
裁量度)は、リラックス群(低度要求度+高度裁量度)に比べ
al

coronary heart disease in
て、心疾患リスクが有意に高くなった(年齢調節済みHR
Europe study
1.53、95%CI: 1.0-2.35、年齢及び標準的心疾患危険因子調
整済みHR 1.46、95%CI: 0.96-2.25)。

Eur J
Cardiovasc
Prev Rehabil.
2006; 13: 695704

Scand J Work
Environ Health.
2004; 30: 85128

心血管疾患(CVD)

1966~2002年にかけて文献検索を
行った、Job strain(要求度が高く裁量 システマティック
度が低い状態)と心血管疾患(CVD) レビュー
に関する35文献

17件の縦断研究で、最も高い内部妥当性が見られた。2件を
除くすべての研究で、帰無仮説へのバイアスが見られた。8
件の研究で有意な正の関連が見られた。9件の症例対照研
究のうち6件で有意な正の関連が見られた。想起バイアスに Job strain(要求
Is job strain a major source of
よる過大評価は最小限であった。8件の横断研究のうち4件 度が高く裁量度 Belkic KL, et al
cardiovascular disease risk?
で、有意な正の関連が見られた。男性では一貫して、強い
が低い状態)あり
Job strainとCVDの関係が見られた。女性では、関係性は一
貫していなかった。その他の生物学的要因も、Job strainと
CVDの関係を裏付けていた。

心疾患

心疾患と心理社会的職場環境の関係
文献レビュー
についての文献レビュー

Job strain モデルによる反復多変量解析のORは、1.2-5.0で
あり、努力-報酬不均衡モデルを用いた解析では、1.5-6.1で
Job strain、努力 Peter R &
あった。また交替制勤務といった従来の職業上ストレス要因
報酬不均衡あり Siegrist J
は、努力-報酬不均衡に仲介されて、心疾患の発症に結びつ
くことが複数の研究で示されている。

心疾患

-

20コホートのうち13コホートで、職場ストレスによる有意な心
疾患のリスク増加が見られた。上記の有意な関連は、Job
strainモデルを用いた13コホート中7コホート、努力-報酬不均
衡モデルを用いた3コホートすべて、その他のモデルを用い
た6コホート中3コホートで見られた。有意な関連の多くは、男
性のみを対象にした研究から得られた。職場ストレスと心血
管疾患の関係は、女性においては不明確であった。職場スト
レスと心血管疾患の関係は、55歳以上においては弱かった。

20コホートについて40解析を行ってい システマティック
る26文献を対象
レビュー

141

Int Arch Occup
Psychosocial work environment
Environ Health.
and the risk of coronary heart
2000; 73: S41disease
S45

職場ストレス(Job
strain、努力報酬
不均衡、その他)
The role of psychosocial stress
あり(20コホート
Int Arch Occup
at work for the development of
中13コホートで有 Backe EM ,et al
Environ Health.
cardiovascular diseases: a
意)
2012; 85: 67-79
systematic review
女性では関係不
明確、55歳以上
は関係弱い