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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (77 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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資料1
脳・心臓疾患の疾患別概要及びその危険因子


脳 ・心臓疾患の疾患別概要



疾患別概要について
以下に、対象疾病の疾患別の概要を示す。
本資料は、医学専門家ではない行政官、労働者及びその家族、事業場関係者
等の脳・心臓疾患の理解に資するため、各疾患について概要(疾病概念や分類
などの概要、成因、自然経過、予後、治療等)を取りまとめたものであり、よ
り詳細な医学的事項については、専門書・ガイドライン等を参照することが適
切である。


(1)

脳血管疾患
脳血管疾患の概要


脳血管疾患とは
脳血管疾患は、脳が虚血あるいは出血によって一過性若しくは持続性に

障害された状態、又は脳の血管が病理学的変化により障害された病態と定
義される。
現行認定基準においては、脳血管疾患として脳出血、くも膜下出血、脳
梗塞及び高血圧性脳症を定めている。このうち、脳出血、くも膜下出血及
び脳梗塞は、脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、
脳の神経細胞が障害される疾患であり、一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞
の症状が短時間で消失するもの)も含めて脳卒中と総称される。高血圧性
脳症とは、急激な異常高血圧によって引き起こされる脳への障害を指す。
高血圧性脳症の発症数や労災補償における支給決定件数は脳卒中に比較し
て僅少であり、以下では主として脳卒中について概説する。


脳血管疾患の危険因子
脳卒中の危険因子(リスクファクター)としては、高血圧、糖尿病、脂

質異常症(高脂血症)、不整脈(心房細動)、喫煙、過度の飲酒、睡眠時無
呼吸症候群、メタボリックシンドローム、慢性腎臓病、肥満、運動不足、
年齢、性別が挙げられる。
このうち、年齢(加齢)、性別(男性であること)、家族歴(家族に虚血
性心疾患や、脂質異常症など危険因子となる他の疾患を発症した者がいる
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