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資料2 脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書 (149 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19809.html
出典情報 「脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会」の報告書を公表します(7/16)《厚生労働省》
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6 心理的負荷を伴う業務と脳・心臓疾患の発症等に関する文献 (1)疫学調査(60文献)
調査期間
(発症前)

負荷要因

観察期間

疾病

7

当該業務
高リスク(緊急) 中及び通
業務
報帰還時
の突然死

8

ベースライ
ストレスの自覚 ン時にお
10年間フォロー
(特に男性被雇 けるストレ
心血管疾患等
アップ
用者)
スの経験、
労働形態

9

死亡届記
精神的ストレス 載の産業・
夜間勤務
職業(人口
長時間労働
動態産業・
仕事要求度
職業調査
の分析)

10

社会心理学的 死亡診断
2006年から
ストレス(ホワイ 書記載の
2013年
トカラー)
産業・職業

11

炭坑内での労
働(特に高温環
境下での作業)
心理的ストレス

-

12

震災復興業務
に関わる心理
的負担、残業、
睡眠不足、交替
制勤務、作業場
でのスナック菓
子や缶詰食品
の摂取等

2004年(震災
前)の健康診断
結果と2005年
(震災後)の健 心疾患リスク
康診断(各年5
~12月に実施)
結果の比較

7~14か月
(震災から
健康診断
実施時ま
での期間)

心臓性突然死(SCD)

調査対象

調査方法

調整因子

結果

有意性

消火活動中のSCDの相対危険度は、非緊急業務中のSCD
の10-100倍に達する(Kale SN, et al. 2007)。
消火活動後の「緊急通報からの帰還」においてもSCDの相対
危険度は2-10倍高い(Soteriades ES, et al. 2011、Geibe JR,
et al. 2008)。
業務中の心血管疾患(CVD)は、概ね以下の要因を1つ以上
保有する人に発生する。
緊急業務あり
①CVDの診断歴がある
②何らかの構造的な心疾患を有する(多くは死亡前には判
明せず)
③CVD危険因子又は虚血性心疾患を有するSCDの解剖所
見では、左室肥大/心肥大を伴う冠動脈アテローム性動脈硬
化がしばしば認められる(Yang J, et al. 2013)

著者名

米国における消防士の心臓性突然死
(SCD)と消火作業等の緊急活動との 総説
関連についての研究事例

-

日本人の労働者25,945人(男性
15,434人、女性10,511人、40-59歳)を コホート研究
対象

被雇用者群は、ストレスの自覚が有意に高かった。男性被雇
ストレスの自覚、高血
用者群は、男性自営業群に比べ脳血管疾患による死亡リス 男性被雇用者群
圧、糖尿病、教育レベ
クが有意に高かった(自営業者のHR 0.58、95%CI: 0.35あり(脳血管疾
Fujino Y, et al
ル、喫煙、飲酒、職種、
0.97)。一方、全死亡リスク、虚血性心疾患のリスクは、両群 患)
BMI、年齢
間で有意差がなかった。

厚生労働省が保持する男性労働者約
2,300万人(25-59歳)のデータ
サービス業(135万人)
経営者(66万人)
脳卒中、虚血性心疾患 農業・漁業(54万人)
横断研究
建築・採鉱業(195万人)
電気・ガス業(21万人)
輸送業(146万人)
専門・エンジニアリング(373万人)

心臓性突然死(SCD)

米国の18-65歳の労働者の心臓性突
然死(SCD)646症例と対照群の死亡
622症例SCD群の職種はブルーカ
症例対照研究
ラー(男性226人、女性28人)、ホワイ
トカラー(男性252人、女性100人)、専
業主婦(女性40人)

虚血性心疾患(IHD)

ウクライナのドンバス炭鉱の労働者
6,500人を対象

横断研究

震災発生時に地方自治体に勤務して
いた4,035人を対象
(職務は、震災直後の集約的な復興
業務(男性1,285人、女性222人)、もし
くは通常業務(男性1,573人、女性955 後ろ向き研究
人)。復興業務従事の男性1,285人
は、さらに追加健康診断に呼ばれた
人279人、呼ばれなかった人1,006人
に分類。)

-

脳卒中及び虚血性心疾患による死亡の相対危険度が有意
に高い職業は、以下であった。
脳卒中:サービス業(4.56)、経営者(2.93)農業・漁業(2.75)、
建設・採鉱(1.94)、電気・ガス(4.90)、輸送(1.78)、専門・エン
職業別あり
ジニアリング(1.68)
虚血性心疾患:サービス業(3.72)、経営者(2.68)農業・漁業
(2.55)、建設・採鉱(1.40)、電気・ガス(4.30)輸送(1.65)、専
門・エンジニアリング(1.67)

-

Kales SN &
Smith DL

タイトル

Sudden cardiac death in the
fire service

書誌情報

Occup Med
(Lond). 2014;
64: 228-230

日本人労働者における就業形
態と循環障害による死亡率に関
する前方視的コホート研究
J Occup
(A Prospective Cohort Study of
Health. 2005;
Employment Status and
47: 510-517
Mortality from Circulatory
Disorders among Japanese
Workers)

Differences in stroke and
ischemic heart disease
mortality by occupation and
industry among

SSM Popul
Health. 2016; 2:
745-749

ホワイトカラー男性労働者のSCDのリスクは、ブルーカラー労 ホワイトカラー男
Zhang L, et al
働者と比較し有意に高かった(OR 1.67、95%CI: 1.26-2.23)。 性労働者あり

Occupation and risk of sudden
death in a United States
community: a case-control
analysis

BMJ Open.
2015; 5:
e009413

-

IHDの有病率は年齢とともに増加し、勤務年数(地下での作
業時間の長さ)と有病率との間に関連が認められた。心臓性
突然死の56%は作業中又は労働者の帰宅中に発生し、
63%は高温環境下での過酷な肉体労働に関連していた。さ
らに心臓性突然死の80%は、以前より心理的ストレスを経験
していた。

The prevalence of ischemic
heart disease and the
characteristics of sudden
cardiac death in miners of the
Donets Basin coal mines

Lik Sprava.
2000; 3-4: 8690

年齢

男性において、業務量が一番多かった群では、一番低かっ
た群に比べて、有意にBMI、収縮期血圧、血清総コレステ
ロールが増加した。女性では、収縮期血圧、拡張期血圧が
有意に増加した。この増加は復興作業業務が終わった後も
続き、震災前のレベルには戻らなかった。業務量が一番多 震災復興業務あ
Azuma T, et al
かった群の収縮期血圧上昇(10 mmHg)のリスクは、男性

(OR 2.02、95%CI: 1.47-2.79)、女性(OR 1.82、95%CI: 1.212.75)ともに約2倍増加した。これらの原因として震災復興業
務に関わる心理的負担、残業、睡眠不足、交替制勤務、作
業場でのスナック菓子や缶詰食品の摂取等を考察している。

139

Wada K, et al

勤務年数、高温
環境下での過酷
な肉体労働、心 Cherkesov VV
理的ストレスあり
(炭鉱労働者)

Prolonged effects of
participation in disaster relief
J Hypertens.
operations after the Mid2010; 28: 695Niigata earthquake on increased
702
cardiovascular risk among local
governmental staff