令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書 (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/post-118/04/houkoku.pdf |
出典情報 | 令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(3/31)《総務省消防庁》 |
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庁における検証に向けて、検討会としての考え方をとりまとめた。
既存のストレッチャーに対して求められている「振動及び水平方向の加速度を
減衰させる構造」については、搬送中の振動等による傷病者への負担を軽減させ
る目的であるが、標準的な仕様等において明確な数値基準は設けられておらず、
製造開発業者の企業努力を基礎として、製造開発業者及び発注者である消防本部
双方における過去からの蓄積の下に、その性能が確保されてきているのが実情で
ある。
こうした背景のもと、現行ストレッチャー架台に関しては、空気バネ式やスイ
ング式による防振機能(いわゆる防振装置)を備えた架台が一般的なものとして
広く普及している一方で、現行の標準仕様書の策定後に開発が進んできた電動ス
トレッチャーの専用架台については、現時点において、防振機能に関する過去か
らの蓄積はない。
しかしながら、現場でストレッチャーを使用している消防本部からの意見等を
踏まえると、今後の消防庁の検証において、各製造開発業者等の協力が得られる
範囲で性能試験等を実施し、現行ストレッチャーと既存の電動ストレッチャーの
防振性能の比較において、おおむね同等と認められる目安が整理出来るのであれ
ば、厳格な防振基準の設定や審査体制まで求めなくとも、当該目安をもって特段
問題がないと整理することも可能と考えられる。
このことから、電動ストレッチャーの防振機能については、現行ストレッチャ
ー架台において確保されてきた性能とおおむね同等の目安をもって一定の確認
が出来るのであれば、現行ストレッチャーと同様に、高度な応急処置を行うため
に必要な構造及び設備を有する高規格の救急自動車に積載するものとして取扱
って差し支えないと考える。
本検討会における左右移動機能に係る検討結果(前述(5)
)及び防振機能に
係る意見(前述(6))を踏まえれば、救急隊員の身体的負担軽減や女性隊員の
更なる活躍を図る観点から、防振機能に関する整理を前提として、電動ストレッ
チャーを「緊急消防援助隊設備整備費補助金交付要綱」の対象に追加する方向で
速やかに検討することが望まれる。
また、使用する資器材の将来的な発展に応じて、高規格救急自動車の標準仕様
のあり方については、必要に応じて引き続き検討が行われることが望まれる。
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