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令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書 (55 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/post-118/04/houkoku.pdf
出典情報 令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(3/31)《総務省消防庁》
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③ 通報時からマイナンバーカードの準備等を依頼した場合の比較
マイナンバーカードを活用して傷病者の医療情報等を閲覧し、より迅速・円
滑な活動を行うための取組の一つとして、119 番通報を覚知した消防機関の通
信指令員が通報者に対して、本実証実験の概要説明、同意取得、救急隊が現場
到着するまでにマイナンバーカードを準備することなどを事前に説明してお
くことが考えられる。
そこで、傷病者のデータ閲覧に至った 254 事案のうち、通信指令員が通報者
に対して、本事業の概要等を事前に説明した事案としなかった(できなかった)
事案とを比較し、実証実験で救急隊が主にオンライン資格確認等システムにて
情報閲覧を行った「車内収容から現場出発まで」の時間にどのような影響を及
ぼしたかを検証した。
図表1-52

通報時の事前説明の有無による現場滞在時間の比較

通信指令員が通報者に対して、事前に説明を行った場合の「車内収容から現
場出発まで」の平均時間は 14 分 52 秒であり、事前の説明を行わなかった(で
きなかった)事案の平均時間は 18 分 56 秒という結果であった。
このように、傷病者の同意取得やデータ閲覧を行った「車内収容から現場出
発まで」の平均時間について、事前説明ありの場合と事前説明なしの場合を比
較すると4分4秒短縮されるという結果となり、これに伴い現場到着から現場
出発までの現場滞在時間も短縮されることとなった(図表1-52)

これは、通信指令員が事前に実証実験の説明やマイナンバーカードの準備を
依頼したことで、救急隊が現場到着後、傷病者本人(若しくは家族等)からす
ぐにマイナンバーカードを提示され、さらに同意取得等に係る細かい説明も省
くことができたことが主な要因と考えられる。
これらを踏まえ、社会実装を見据えた場合には、国民に対する広報等と併せ
て、消防機関の通信指令員による通報者への事前説明は有効な方法の一つだと
考えられる。

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