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令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書 (52 ページ)

公開元URL https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/post-118/04/houkoku.pdf
出典情報 令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(3/31)《総務省消防庁》
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●マイナンバーカードありの場合~シミュレーションにおける活動内容~
合計所要時間:約 35 分(図表1-48)
【現場到着から傷病者接触】 所要時間:約1分
【傷病者接触から車内収容までの活動内容】 所要時間:約5分
・救急隊が傷病者本人からの情報収集を試みるも難聴のため困難であった。
・傷病者本人を特定する身分証などは現場には見当たらず、関係者等も現場
にはいないため他の協力も得られない状況であった。
・救急隊は現場での情報収集は困難と判断し、早期に車内収容を実施した。
【車内収容から現場出発までの活動内容】

所要時間:約 29 分

・身元が不明のため救急隊員がバイタル測定や観察を実施しつつ、救急隊長
が現場に警察官を要請した。
(所要:約1分)
・警察官が到着するまで、傷病者の観察及び情報収集を継続し、警察官が現
場に到着後、警察官立ち会いの下、傷病者の持ち物を捜索したところ、所
持品からマイナンバーカードが見つかった。
(所要:約 25 分)
・マイナンバーカードを活用し、同意不要でオンライン資格確認等システム
にアクセスし、傷病者の情報を得られたため、医療機関に傷病者受入れの
連絡を行い、傷病者受入れの許可を得た。
(所要:約3分)
本シミュレーション訓練では、傷病者が重度の難聴を患っており、傷病者本
人からの情報収集が困難な事案であった。実事案に対応した救急隊とシミュレ
ーションを対応した救急隊とでは活動隊員が異なり、どの時点で情報収集をす
べきかなどの判断も異なることから、厳密に活動時間を比較することは難しい
が、警察官が現場に到着し、所持品の捜索から氏名のみが判明した後の所要時
間に差異があった。すなわち、実事案では、医療情報等の収集のため、家族等
に連絡を取らなければならず、さらに時間を要することとなったが、所持品の
中にマイナンバーカードがあり、それを活用した場合には、オンライン資格確
認等システムにアクセスすることで、速やかに医療情報等を収集することがで
き、現場滞在時間の短縮効果が見込まれるとの結果を得たところである。
図表1-48

実事案における救急活動とシミュレーション訓練における結果比較

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