令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書 (138 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/post-118/04/houkoku.pdf |
出典情報 | 令和4年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(3/31)《総務省消防庁》 |
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高齢化の進展等により、今後も増大する可能性がある救急需要への対策や多様
な働き方改革の一環として、全国各地の消防本部で日勤救急隊が導入されている。
今回、フォローアップ訪問先にて日勤救急隊を導入した消防本部の事例を紹介
する。
① 機動救急隊の運用について(松山市消防局)
ア 背景・目的
(i)救急出動件数の増加への対応
・ 松山市の人口は減少局面に入っているが、高齢者の増加により、救急出動
件数は増加している。
・ 新型コロナウイルス感染症や熱中症など、救急需要も増加している。
・ 平均現場到着時間は年々延伸している。
(ii)職員の負担増への対応
・ 松山市消防局の救急隊の勤務形態は、24 時間の2交代制であり、ライフス
テージにおける選択肢がなかった。
・ 市内中心部の救急出動が多く、管轄救急隊の負担が増加している。
・ 女性職員の増加や定年延長による高齢期職員の増加が見込まれる。
イ 運用
・ 令和4年 10 月1日から運用開始。
・ 勤務時間は、平日8時 30 分から 17 時 15 分まで。
・ 編成:現職3名と再任用職員1名の計4名。
・ 配置署所を限定せず、救急需要の多い地区や時間帯など状況や分析結果を
もとに配置先を決定する機動救急隊として運用。
ウ 期待される効果
・ 出動件数の多い市内中心部を中心に、現場到着時間の短縮が見込まれる。
・ 出動件数の増加に伴う空白地域の発生や、新たな救急需要(新型コロナ等)
に柔軟に対応できる。
・ 救急隊1隊が増隊したことで、既存救急隊員の負担が軽減できる。
・ 子育て世代の女性や高齢期職員(再任用・定年延長)等に配慮した人事配
置ができる。
エ 課題や今後の方針
・ 機動救急隊の配置先決定に係る分析について、今後は救急出動状況や気象
状況等のデータも含めたものにしていきたい。
・ 女性職員や再任用職員の負担軽減のため、電動ストレッチャーなど有効的
な資器材導入を検討していきたい。
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