令和5年度予算の編成等に関する建議 (103 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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活用
117、化学肥料原料の調達先国の転換・多様化、不測時に最低限度必
要となる品目・量の備蓄等について検討する必要がある。
〔資料Ⅱ-6-
3、4参照〕
(2)米政策の現状と課題
① 主食用米の需給をめぐる状況
主食用米の需要は、食生活の変化や少子高齢化等により中長期的に減
少が続いている。また、主食用米の価格は、需給状況を反映した民間在庫
量に大きく影響を受け、在庫増加時には価格が下落し、減少時には価格が
上昇する傾向にある。
国は、主食用米の価格の安定を目的として、平成 15 年(2003 年)ま
では転作面積を、平成 16 年(2004 年)から平成 29 年(2017 年)まで
は生産数量目標を都道府県、市町村を通じて配分し、需給の調整を図って
きた。しかし、こうした転作は一年限りのもので定着性が低く、作付転換
が進まず、需要に対して過剰な主食用米の生産が続いた場合、在庫の増加
により米価が下落し、作付転換を進めると米価が回復する、というサイク
ルが繰り返されてきた。平成 30 年(2018 年)以降、農業者の自主的な
経営判断による需要に応じた生産・販売に移行したが、水田活用の直接支
払交付金
118(以下「水活交付金」という。
)による転作支援が続くなか、
こうした構造は変わっていない。〔資料Ⅱ-6-5、6参照〕
(2021 年)5月に策定。2050 年までに目指す姿として、農林水産業の CO2 ゼロエミッション
化の実現や化学農薬の使用量の 50%低減等の数値目標を設定。
115 「みどりの食料システム戦略」及び「
「みどりの食料システム戦略」2030 年目標の設定につい
て」
(令和4年(2022 年)6月 21 日みどりの食料システム戦略本部決定)において、輸入原料
や化石燃料を原料とした化学肥料の使用量を 2030 年までに 20%、2050 年までに 30%低減する
目標を定めている。
116 下水汚泥の活用事例として、回収リンを配合飼料の原料として活用する取組や、脱水した汚泥
を稲わら等とともに発酵させて堆肥化する取組(汚泥コンポスト)がある。
117 先進事例として、地域における耕畜連携により、畜産・酪農から供給される堆肥を耕種農家が
肥料として活用する一方、耕種農家が生産したデントコーンや稲わらなどの飼料を畜産農家・酪
農家が活用する、地域内循環の事例(愛知県海部地域・三重県長島地域)がある。
118 「水田活用の直接支払交付金」は、主食用米の需給バランスを調整するため、水田を活用して
主食用米以外の作物(飼料用米、米粉用米、加工用米、麦、大豆、飼料作物等)を生産(転作)
した生産者に対し交付金を支払う制度である。
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