令和5年度予算の編成等に関する建議 (94 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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されない傾向にある。このような状況を改善するには、何らかの政策的な
誘導も必要と考えられる。
こうした点も踏まえれば、立地適正化計画
102等を通じてまちづくり政
策において災害リスクを踏まえた居住誘導を地域住民の理解を得ながら
行うことが重要となる。加えて、住宅政策においても災害リスクを考慮し
た制度設計とする必要がある。
令和7年度(2025 年度)までに立地適正化計画の策定に向けた具体的
な取組を開始・公表していない市町村は、誘導区域への施設移転等を支援
する都市再生整備計画事業の対象外となる予定となっている。長期にわ
たる使用が想定される新築住宅の立地が、こうした方向性と整合的に進
むよう、新築住宅支援について、立地適正化計画における居住誘導区域内
に限定していくべきである。〔資料Ⅱ-5-8参照〕
③ 国土強靱化施策の効果の適切な評価手法の検討
「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」については、対
策ごとに中長期的な達成目標(KPI)を設けた上で、令和7年度(2025 年
度)までの達成目標を立てているが、これらはインフラの整備率や事業着
手率といった、いわゆるアウトプット目標にとどまっている。
災害による被害低減効果といったアウトカムを測定できなければ、ソ
フト対策の意義も含め、加速化対策の効果を客観的、総合的に評価できな
い。これまでもアウトカム指標の重要性について指摘
103されており、発
展著しい計算技術等の先端技術を活用しつつ、適切な評価手法と指標を
検討するべきである。〔資料Ⅱ-5-9参照〕
102
居住機能や医療・福祉・商業、公共交通等のさまざまな都市機能を誘導することを通じ、持続
可能な都市構造への再構築を目指し、人口減少社会に対応したコンパクトシティを実現するため
のマスタープラン。都市再生特別措置法に基づき、市町村が必要に応じて策定する計画。
103 内閣官房国土強靱化推進室に設置・開催された第 23 回ナショナル・レジリエンス懇談会(平
成 27 年(2015 年)12 月 15 日)において、中林一樹委員より、
「KPI は施策を進めたことによ
り、強靱化がどこまで進んだかという視点が必要。しかし、現在の KPI はハード事業に関係す
るアウトプット指標が多いが、どれだけ強靱化したのかがわかるのはアウトカム指標である。」
との発言がなされている。
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