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令和5年度予算の編成等に関する建議 (65 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html
出典情報 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》
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地域住民が事業の実施状況や効果を把握できるよう、また、地方公共団
体間で政策を相互に比較し改善につなげることが可能となるよう、制度
を所管する内閣府及び地方公共団体は公表を速やかに進めるべきである
68。また、事業効果を全部又は一部公表していない地方公共団体のうち約

4割が、引き続き類似事業を実施していることを公表していない理由と
しているが、一定の期間における効果の調査結果等を踏まえて真に必要
な支援となるよう見直しを図るべきである。〔資料Ⅱ-2-8参照〕
地方財政については、コロナ禍の影響が大きいとの声も聞かれるが、決
算データを見ると、実際には、コロナ禍の影響があったはずの令和2年度
(2020 年度)末の基金残高が、交付団体合計では前年度に比べ増加して
いる。このことは、臨時交付金の活用により、結果として一般財源が節約
され、基金増加につながった可能性があることを示している 69。
〔資料Ⅱ
-2-9参照〕
さらに、単年度収支と財政調整基金の増減額の合計額に着目すると、令
和2年度(2020 年度)決算において、過半数の地方公共団体が黒字を計
上しており、財政調整基金を積み増した上で単年度収支も黒字となった
地方公共団体も多くを占めている。
これまでの措置が地方財政に与えてきた影響を踏まえれば、ウィズコ
ロナへ移行する中、臨時交付金については縮減・廃止していく必要がある。
また、今後の感染症対策においては、地方債による財源調達を含め、国と
地方の負担の在り方を見直すべきである。
〔資料Ⅱ-2-10 参照〕
(3)地方財政上の課題
今後の地方財政上の課題として、デジタルの活用による行政の効率化、
歳出の見直し、地方の債務の早期返済が挙げられる。これらの課題を含め
国・地方を通じた財政健全化を進めるに当たっては、国から地方への財政
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事業の実施状況や事業効果の公表を、交付金の交付の要件とすべきとの意見があった。
これまで、例えば、レジ袋禁止に合わせた代替紙袋購入補助、市役所の和式トイレの洋式化、
空調設備の更新のための公民館の修繕等、仮に新型コロナ対応が生じなかったとしても予定さ
れていた事業の財源として臨時交付金が活用されている例も散見されてきた。なお、「令和3年
度決算検査報告」
(会計検査院(令和4年(2022 年)11 月7日))では、公的機関の利用に係る
水道料金等の減免額に臨時交付金が充当されている不適切事例等の指摘もなされている。
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