令和5年度予算の編成等に関する建議 (41 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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保険料の伸びの水準まで抑える制度改正が早急に必要である。
〔資料Ⅱ-
1-39 参照〕
また、被用者保険の保険者間では保険料率に大きな差が生じている。所
属する会社ごとに公的医療保険の保険料率が大きく異なるというのは、
公平性の観点から問題である。そのため、被用者保険者間の格差是正に向
け、現行は前期高齢者の加入者数に応じた調整となっている前期高齢者
納付金について、後期高齢者支援金の仕組みと同様、報酬水準に応じた調
整に移行すべきである。
〔資料Ⅱ-1-40 参照〕
③ 医療費の在り方
ア)医療費の動向と医療機関の経営実態
コロナ禍により、令和2年度(2020 年度)の医療費は対前年度比▲3.1%
であったが、令和3年度(2021 年度)は同+4.6%となり、コロナ禍前の
医療費水準を回復している。
その際、受診延べ日数は減少する一方で、1日当たり医療費が大幅に増
加していることに留意が必要である。
〔資料Ⅱ-1-41 参照〕
一定の仮定を置いて大胆に試算すれば、令和4年度(2022 年度)につ
いては、足もとの実績から推計した医療費の見込みに、令和3年度(2021
年度)の実績から推計した補助金収入を足した計数は 49 兆円程度と見込
まれ、医療機関の経営は近年になく好調となることが窺える。新型コロナ
の性質が変化している中で、既にコロナ禍前の報酬水準を回復している
医療機関に対し、令和4年度(2022 年度)に補助金と診療報酬の特例で
年間4兆円程度の莫大な予算を用いて支援することとなる見込みである。
〔資料Ⅱ-1-42 参照〕
直近の各月の診療報酬点数の集計を見ても、前年度と比べて堅調な伸
び率を確保している。
少なくとも医療機関の経営支援の観点からは、特例的な補助金や診療
報酬は継続する理由の説明が困難な状況にあり、個々の項目ごとに早急
に縮小、廃止を検討すべきである。〔資料Ⅱ-1-43 参照〕
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