令和5年度予算の編成等に関する建議 (89 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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〔資料Ⅱ-4-25 参照〕
⑤ 科学技術政策の優先順位付け・整理
日本の科学技術政策上の課題に対して、個別政策を通じて政策誘導を
かけていくことも有効であるが、各施策の部分最適化のみとならないよ
ふ か ん
う、科学技術政策の全体像を 俯瞰 しながら政策の総合調整を行い、関連
政策全体で誘導をかけていく視点も重要である。このような科学技術政
策の総合調整については、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議
(CSTI)の前身にあたる総合科学技術会議において科学技術予算の「メ
リハリ」付け(SABC 評価)が行われていたが、次第に形骸化し、平成 24
年度(2012 年度)予算以降は行われなくなっており、現在は、毎年度の
統合イノベーション戦略等により重点化施策を特定する、いわば「ハリ」
だけを強調した仕組みとなっている。
他方、日本における研究開発の投資効果向上の観点からは、①日本の研
究現場が抱える研究領域の硬直性などの課題の解決に資するよう、優先
順位付けを通じて施策面から誘導をかけていくことが有効であること、
②競争的資金が増加かつ複雑化する中、研究者目線に立って科学技術政
策の全体像を整理し、限られた政策資源の効果を最大限高めることが重
要であることを踏まえ、
「ハリ」だけではなく「メリ」を通じた科学技術
政策全体の見直しも必要である。
これらを踏まえ、CSTI 及び同事務局においては、科学技術分野におけ
る重点事項となる「ハリ」の分野等のみならず、事業の見直しなどの「メ
リ」の分野等も示した上で、施策の優先順位付け、さらには省庁間の縦割
りを打破した施策の整理を進めるなど、本来期待されている関係省庁に
対する司令塔機能を発揮することが求められる。
〔資料Ⅱ-4-26 参照〕
(4)文化
文化財の件数が年々増加していく中で、保存修理・公開活用等に係る費
用の更なる増加が見込まれることから、国費のみならず国民全体で文化
財を支えていくことが不可欠であり、今後の補助金交付に際しては、各文
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