令和5年度予算の編成等に関する建議 (124 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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の取組を徹底するとともに、適切なメルクマールを設定するなど政府の
取組を規律し成果を評価する仕組みを確立する必要がある。
様々な削減方策の中で目標達成に最も大きく寄与するのは、各府省シ
ステムの政府共通のクラウドサービス(以下、
「ガバメントクラウド」と
いう。
)への移行である。そのため、各府省の中長期計画においても、更
改時期に合わせて原則としてガバメントクラウドに移行する方針を掲げ
るが、ガバメントクラウド移行による削減効果は、移行の方式によって大
きく異なる。一般的には、現在の国の情報システムの多くが該当する古い
システム構成かつ特定ベンダーに依存する状況から、クラウド機能を最
大限活用したシステム構成に転換するほど大きくなる。また、国の情報シ
ステムの運用等経費の9割は、約 1,200 システムのうち、運用等経費の
大きさで上位 100 システムが占めることから、大きな削減効果を達成す
るには、大規模なシステムを着実にクラウドに移行させる必要がある。
令和5年度(2023 年度)から各府省システムのガバメントクラウドへ
の移行が本格化するが、各府省システムは、特定ベンダーへの依存や移行
に伴って一時的に発生する掛かり増し経費等の移行上のハードルを抱え
ている。そのため、デジタル庁は、これまで行ってきたクラウド環境構築
や技術的支援にとどまらず、各府省システムが直面する課題に対応した
支援を行う必要がある。
具体的には、クラウド移行による削減効果見込み等で優先順位付けを
行った上で、削減効果の大きな大規模システムには個別の重点支援を行
うとともに、特定ベンダーに依存したシステムからクラウド機能を有効
活用したシステムへの効果的な移行方法を確立して、他の府省システム
に横展開するなどの支援が求められる。
今後は、各府省システムのクラウド移行が本格化し、削減効果の発現が
進む一方で、移行に伴う掛かり増し経費も増加する見込みである。デジタ
ル庁は、クラウドへの移行による削減効果分をしっかり特定し、それを財
源として、他の各府省システムのクラウド移行の掛かり増し経費を支援
する仕組みを構築することも必要である。
〔資料Ⅱ-10-1参照〕
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