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令和5年度予算の編成等に関する建議 (91 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html
出典情報 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》
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5.社会資本整備
我が国の社会資本整備については、これまで主要先進国を上回る水準
の公共投資を着実に進めてきたことにより、整備水準は大幅に向上した。
公共事業関係費は平成 10 年度(1998 年度)以降ピークアウトしたもの
の、近年は、景気対策や防災・減災、国土強靱化への対応などのため、再
び歳出規模の増加がみられる。
こうした傾向を踏まえると、令和5年度(2023 年度)予算編成に向け
ては、新技術の活用等により、一層の効率化を進めつつ、防災・減災、国
土強靱化への対応について、ハード・ソフト一体となった対策を更に進め
ることで、効果を最大化させることが重要となる。過去の建議で繰り返し
言及したように、公共事業関係費の規模を抑制しつつ、「量」から「質」
への転換を加速させることこそがこれまで以上に求められる。
また、コロナ禍の影響による利用者減少により、地域公共交通のサービ
スの維持や在り方が議論となっている。新型コロナ対策としての地域公
共交通に対する支援の縮小は当然として、コロナ禍前から続く赤字補填
中心の支援策からの脱却に向け、構造的な課題を解決する方向に政策を
シフトすべきである。
(1)公共投資の量的水準
公共事業関係費の規模は、ピーク時(平成 10 年度(1998 年度))の半
分程度に抑制されてきている一方、近年、消費税率引き上げの反動減対策
として実施された「臨時・特別の措置」98や「防災・減災、国土強靱化5
か年加速化対策」99への取組などにより予算規模が増加に転じている。
〔資
料Ⅱ-5-1参照〕
一方、公共投資の規模を主要先進国間で比較すると、我が国では長期に
亘って固定資本形成(フロー)が高水準で推移してきたこともあり、固定
令和元年(2019 年)10 月の消費税率引上げに伴う需要変動に対応するためとして令和元年度
(2019 年度)及び2年度(2020 年度)当初予算において講ずることとされた措置。
99 国土強靱化に係る施策の更なる加速化・深化を図るため、令和3年度(2021 年度)から令和7
年度(2025 年度)までの5年間でおおむね 15 兆円の事業規模を目途として策定された対策(令
和2年(2020 年)12 月 11 日閣議決定)

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