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提案書13(2402頁~2600頁) (102 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

363101
緊急穿頭血腫除去術
一般社団法人日本脳神経外科学会
29脳神経外科
32救急科

関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)

リストから選択

「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

外傷による急性硬膜外・下血腫ならびに脳内血腫に代表される占拠性病変は、時として数分で生死が決まる切迫脳ヘルニア
を呈する。なんらかの事情で直ちに手術室に行けない時は、手術室に搬送する前に救急初療室または集中治療室にて直ちに
緊急穿頭術(あるいは小開頭)を行って血腫を減量する手術を行い、まず危機を回避する。これだけで治療が完結する場合
と、その後に手術室で追加の開頭止血術を行う場合がある。

文字数: 192
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

急性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、脳内出血

この緊急穿頭術(緊急小開頭術)は、この手術のみで外科治療を終了できる症例もあり有効性は高いが、多くの危険性をは
らみながらも短時間で有効な血腫減量が必要であることから、熟練した技術と多くの人的資源を必要とする。しかしながら
現状では適切な保険収載手術が存在していないため、相応の点数の緊急穿頭血腫除去術の新設を要望する。

文字数: 158
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳内出血などの頭蓋内出血が脳を圧迫し、切迫ヘルニアを呈しているものが対象。外傷
患者が多く、全年齢にわたり、深昏睡状態や瞳孔異常などの切迫脳ヘルニアの状態を呈している。この切迫脳ヘルニアは十
-数十分で致死的な脳ヘルニアを起こす。脳ヘルニアになると100%脳死となる。

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

搬入後CTscanにて血種の位置を確認し、救急初療室にて直ちに手術を行う。局所麻酔にて穿頭または小開頭を行い、硬膜切
開後に血腫を可能な限り吸引する。その後に止血点を確認し止血するが、出血点が確認できないこともある。止血できれば
そのままで治療が終了できることもあるが、その間に手術室の準備を整え、直ちに手術へ搬入し、さらなる開頭を十分行い
血腫除去を行うこともある。日本神経外傷学会が全国調査を行ったところ2021年、2022年ともに約100例にこの手術が行わ
れている。

③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分



番号
医療技術名

147
穿頭術(トレパナチオン)

既存の治療法・検査法等の内容

この手術は穿頭することだけを指し、従来は硬膜の生検などほかに分類できない稀な手術が適応とされているが、時間的余
裕のある手術であり、医師1名と看護スタッフも2名で十分であり、難易度も高くない手術である。切迫ヘルニア状態の症例
に行う手術としては点数は1,840点とあまりにも低い評価である。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

数分の処置の遅れでも生命の危険があり、施行しなければ確実に脳死(死亡率100%)となるため、施行の有無で有効性を科
学的に比較した研究はない。現在の頭部外傷ガイドライン(文献1)では、この手術が推奨されている。
本来は死亡率100%の疾患であるが、最重症69例に対し緊急穿頭を行うことで転帰良好17%という成果が得られ、死亡率を42%
まで低下させることができている(文献2)。

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

2a
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

頭部外傷治療・管理のガイドライン第4版(2019年 日本脳神経外
傷学会・日本脳神経外科学会監修)(文献1)にはグレードBで推
奨している。

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等

全国主要施設へのアンケートで重症頭部外傷患者400名のうち半数以下程度と予想される。
96回
2015年神経外傷学会データーバンク、および2022年学会所属施設へのアンケート結果による(添付資料1)。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

頭部外傷治療・管理のガイドライン第4版(2019年 日本脳神経外傷学会・日本脳神経外科学会監修)(文献1)によれば、
切迫性脳ヘルニアを呈している占拠性病変(血腫)への対応として緊急開頭手術がグレードAで推奨されている。ただし、
1)通常の開頭手術を行う時間的余裕がないと判断される場合、2)合併損傷などで移動することが不可能と判断される場
合、などは救急初療室または集中治療室において緊急穿頭術ないし小開頭術を行うことを考慮してもよい(グレードB)、
とされている。 当該技術は時間的余裕がない状況で正確で迅速に行わねばならず、深部での止血操作も重要で熟練した医
師が行わねばならず、難易度はDである。更にメディカルスタッフにもこれに対応すべく迅速さ正確さが求められ、多くの
人的資源と経験が要求される。

⑥普及性

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