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提案書13(2402頁~2600頁) (93 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

361202

※事務処理用

提案される医療技術名

ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術の適応の修正

申請団体名

日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
16乳腺外科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

33形成外科
関連する診療科(2つまで)

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

リストから選択

提案当時の医療技術名



追加のエビデンスの有無
診療報酬区分

区分をリストから選択

診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)

1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)



その他」を選んだ場合、右欄に記載

「乳房再建に用いる皮膚拡張器(ティッシュエキスパンダー)」使用基準(添付)において、適応基準として記載されている、
「術前診断においてStageⅡ以下で、皮膚浸潤、大胸筋浸潤や高度のリンパ節転移を認めないこと。」
の文言を
「術前診断において早期乳癌(Stage0-IIIA)で、皮膚浸潤、大胸筋浸潤や高度のリンパ節転移を認めないこと。」
に修正する。

文字数: 177

再評価が必要な理由

乳がん診療ガイドライン(2022年)にて、早期乳癌の定義が変更となった。
乳房再建が保険収載され11年となり、乳癌治療時に同時再建を行う一次再建手技が安定して安全に行えるようになった。
当初はリンパ節転移がない症例のみが一次再建の適応とされていたが、腋窩郭清や術後放射線療法が施行される症例においてもその安全性が示
されるようになった。リンパ節転移陽性の乳癌(0-Stage IIIA)であっても、一次乳房再建が予後が損なわれなかったメタアナリシスの結果よ
り、乳癌診療ガイドライン 2022年度版において、「CQ3 乳房再建を希望するリンパ節転移陽性乳癌患者に対して,乳房全切除術後の一次乳房再
建は勧められるか?」についての推奨が「行うことを弱く推奨(一致率86%)」となった。
リンパ節転移が認められるが乳房再建を希望する多くの女性に、乳房再建の機会を提供することが可能となるため、適応症例の再評価が必要と
考える。

【評価項目】
以下

乳がん診療ガイドライン

2022年版より

<総説I. 用語の定義>
早期乳癌の定義が、切除可能乳癌(Stage 0-IIIA)と変更になった。
【豆知識】「早期乳癌」の定義の歴史
わが国では,「Stage0およびI」の乳癌を「早期乳癌」と定義してきた〔乳癌取扱い規約(第18版)〕。しかし,これは日本独自の定義であり,
欧米(英語)での“early breast cancer”の定義〔「切除可能乳癌(Stage0-ⅢA)」〕とは異なるため,「早期乳癌(early breast cancer)」
の用語の使い方に混乱が生じていた。乳癌診療ガイドラインを作成するうえで対象とした臨床試験は,欧米での“early breast cancer”の定義
が採用されていることから,本ガイドラインでは,日本語での「早期乳癌」を,欧米での“early breast cancer”の定義に合わせて,「切除可
能乳癌(Stage0-ⅢA)」と定義した。

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

<CQ3 乳房再建を希望するリンパ節転移陽性乳癌患者に対して、乳房全切除術後の一次乳房再建は勧められるか?>
乳房全切除術のみと一次再建(腋窩リンパ節転移陽性割合は31~91.7%)を比較した症例対照研究をまとめた8論文のメタアナリシスでは、全
生存率、局所・領域無再発生存率に関して2群間の統計学的有意差は示されなかった。
手術創感染、出血、皮弁・脂肪壊死、静脈血栓、血腫、漿液腫、上腕浮腫などの手術合併症発生割合において、二次再建は一次再建に比べて
オッズ比0.78(95%CI 0.43-1.44)と少ない傾向はあったが、有意な差はみられなかった。
リンパ節転移があり腋窩リンパ節郭清が行われた一次再建と、腋窩リンパ節郭清を施行しなかった一次再建を比較すると、腋窩郭清群における
合併症発生率が31%と有意に高率であった(非郭清群10%)。
高度なリンパ節転移を有する症例、大胸筋浸潤を有する症例では、術後放射線療法がおこなわれるが、放射線療法がおこなわれることによって
35%の症例で十分な整容性が保たれていなかったため、今回の改訂においても、これらの症例は一次再建の適応外としている。
以上より、高度なリンパ節転移を有する症例、大胸筋浸潤を有する症例を除外すれば、腋窩リンパ節転移を有する早期乳癌(Stage IIB,
IIIA)であっても、予後を損なうことなく安全に一次再建を行うことができると考えられる。合併症の発生割合は多少高くなるが、乳房喪失から
くる術後の精神的苦痛を逃れられることは、多くの患者にとって有益であると考える。

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