提案書13(2402頁~2600頁) (133 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
別紙に記載
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
2)調べたが収載を確認できない
1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。
特になし
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
d. 届出はしていない
⑭その他
本術式を用いた医師主導治験は、厚生労働科学研究費補助金(厚労科研費)の支援を受けて実施された。(厚生労働科学研究
費補助金医療技術実用化総合研究事業(早期探索的・国際水準臨床研究事業)構造並びに機能再生を目指す脂肪組織由来幹細
胞治療の開発(平成24-実用化-国際-指定-002)
幹細胞を含んだ細胞群に脂肪組織を混和することで脂肪組織の生着が維持されることが基礎研究や臨床研究により示唆されて
いる(参考文献3、参考文献4)。
TACT試験では、幹細胞を含んだ細胞群が、血管新生に働き局所血流が増加することが明らかとなっている(参考文献5)。
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
一般社団法人 日本泌尿器科学会
名古屋市立大学病院形成外科 鳥山
和宏
教授
1)名称
Regenerative treatment for male stress urinary incontinence
derived regenerative cells: Outcome of the ADRESU study
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Gotoh M, et al.
International Journal
4)概要
術後1年以上持続する軽度から中等度の日本人男性腹圧性尿失禁(SUI)患者45例を対象とした多施設共同非盲検非対照試験。
脂肪組織由来再生(幹)細胞(ADRCs)及び脂肪組織とADRCsを、内視鏡下で尿道括約筋及び膜様部尿道粘膜下に投与した。投与52
週後の尿失禁量のベースラインからの減少率が 50%以上であった患者(尿失禁量レスポンダー)の割合は37.2%であった。ま
た、尿失禁回数及び尿パッド枚数は経時的な改善が大きくなる傾向が認められ、QOLの改善につながることが示唆された。6例
に重篤な有害事象が認められたが、いずれも回復又は軽快が確認され、ADRCs、治験機器並びに手技との因果関係は否定され
た。
⑯参考文献1
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
⑯参考文献2
4)概要
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
⑯参考文献3
4)概要
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
⑯参考文献4
4)概要
1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
⑯参考文献5
4)概要
of
Urology
(2020)
27,
by periurethral
injection
of
adipose-
859--865
Treatment of male stress urinary incontinence using autologous adipose-derived
Long-term efficacy and safety
Gotoh M, et al.
International Journal of Urology (2019) 26, 400--405
regenerative cells:
前立腺手術後に腹圧性尿失禁を有する男性13例の治療後4年あるいは5年経過後における治療成績が検討された。脂肪組織由来
再生(幹)細胞(ADRCs)及び脂肪組織とADRCsを、内視鏡下で尿道括約筋及び粘膜下に投与した。その結果、24時間パッドテスト
による最終評価時に改善を示した10例(77%)で、1日平均尿失禁量が281.5 gから119.0 gに改善した。(減少率は平均
57.7%)また、治療前に比べて尿失禁量が50%改善した症例は5 例(38%)であった。尿失禁量が減少した症例では、治療後4
〜5年の長期追跡中に改善が維持された。安全性については、6例で脂肪組織吸引後、一時的な皮下出血がみられたが、1ヶ月
以内に自然消失した。その他、追跡期間中に有害事象はみられなかった。
Supplementation of Fat Grafts With Adipose-Derived Regenerative Cells Improves Long-Term Graft Retention
Min Zhu, et al.
Ann Plast Surg 2010;64:222–228
マウス脂肪移植モデルを用いて、移植された脂肪組織にSVF (ADRCs)を追加することで、SVF (ADRCs)が移植片の長期保持を改
善できるかの検討。マウスから脂肪を採取し、脂肪組織からSVF (ADRCs)を分離した。マウスから脂肪を採取し、脂肪組織を
生理食塩水(脂肪組織群)又はADRCs{脂肪組織+ SVF (ADRCs)群}と混合し、マウスの頭部に皮下移植した。移植後6ヶ月時点で
脂肪組織群 7.55 ± 1.75 mg及び脂肪組織+ SVF (ADRCs)群 15.02 ± 1.38 mg(P = 0.019、N = 11, 10)、並びに9ヶ月時点で
脂肪組織群 7.31 ± 1.13 mg及び脂肪組織 + SVF (ADRCs)群で15.06 ± 3.37 mg(P = 0.034、N = 13, 12)であった。SVF
(ADRCs)を混合することで移植した脂肪がより残存することが示唆された。また、移植した残存脂肪の組織学評価結果では、
SVF (ADRCs)を混合することで脂肪細胞の数が増加する傾向、嚢胞/空胞が低下する傾向、線維化が低下する傾向、毛細血管数
が増加する傾向が認められた。
Adipose tissue derived stem cells: in vitro and in vivo analysis of a standard and three commercially available
cell-assisted lipotransfer techniques
Domenis R, et al.
Stem Cell Research & Therapy 2015, 6:2
乳房再建の患者(36例)を対象とした脂肪組織+SVF*を移植する方法と脂肪組織のみを移植する方法による臨床効果の比較検
討。16例の患者に対して脂肪組織を移植(脂肪組織群)、20例の患者に対して脂肪組織及びSVFを移植し(脂肪組織+SVF群)、術
前、術後6ヶ月、12ヶ月に乳房の皮下厚を超音波で測定した。術前と術後の胸部の皮下厚を比較したところ、術後6ヶ月の皮下
組織における皮下厚が増加していることが示された。脂肪組織群と比較して、脂肪組織+SVF群は、SMQ域 (superior-medial
quadrant)と MMQ域(median-median quadran)のいずれの部位においても有意に厚さが維持されていた。12ヶ月後に6ヶ月時点
と比較した厚さの減少は脂肪組織+SVF群で脂肪組織群に比べて有意に小さかった。
*脂肪組織を酵素処理することで得られるこれらの細胞群は、一般的に SVF: Stromal Vascular Fractionと称される。
Therapeutic angiogenesis for patients with no‑option critical limb ischemia by adipose‑derived regenerative
cells: TACT‑ADRC multicenter trial
Yuuki Shimizu, et al.
Angiogenesis (2022) 25:535–546
細胞移植(Therapeutic Angiogenesis by Cell Transplantation)による血管新生治療の安全性、実現可能性、並びに有効性の
可能性について検討することを目的として、重症下肢虚血 (Critical Limb Ischemia)の患者34例を対象に実施された多施設
臨床試験。標準的な血行再建術の選択肢が他にないCLI患者(Fontaine分類III度又はⅣ度)に、自家脂肪組織由来再生(幹)細
胞(ADRCs)を移植した。その結果、ADRCsを投与された患者29例で、術後及び6ヶ月の追跡期間中の全生存率はいずれの時点に
おいても100%であった。有効性の主要評価項目として、6ヶ月間、34肢のうち32肢(94.1%)で大切断を受けていなかった。
Numerical Rating ScaleによるQOLスコア、潰瘍のサイズ、6分間歩行距離に改善がみられたレスポンダー率は、それぞれ、
90.6%、83.3%、並びに72.2%であった。ADRCsの移植の手技で有害事象は観察されず、6 ヶ月間、増殖網膜症の悪化や関節炎は
観察されなかった。
※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。
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