提案書19(3602頁~3801頁) (142 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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月から13年11月まで、高線量率イリジウム治療装置による婦人科がんの治療を受けた30~80代の女性100人に対して、装置から送り出された線源
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 の停止位置が治療計画とは異なっていたため生じた。7人がこの影響とみられる皮膚壊死や尿道狭窄を発症した【参考文献3.放射線治療で誤照射
後等のアウトカム
新聞記事】。
適切な職員研修や保守点検及び安全使用のための精度管理を行う体制を整備することで、事故は防げたと考えられる。
密封小線源治療は子宮頸がんや前立腺癌の根治治療の標準的な選択肢の一つである【子宮
頸がん治療ガイドライン2022】、【前立腺癌診療ガイドライン2016】。
③再評価の根
拠・有効性
密封小線源治療は高いレベルの放射線源を使用するため、被ばく事故防止や緊急時の対応
などを目的とした定期的な教育訓練が必須である【参考文献2.ICRP Publication 149】。
ガイドライン等での位置づけ
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 日本放射線腫瘍学会が発出する放射線治療計画のガイドラインでは、婦人科がんでIGBTの
適用が推奨されている【放射線治療計画ガイドライン2020年版、日本放射線腫瘍学会
る。)
(2020)】。IGBTを適切に実施するためには、従来よりも高度な知識や技術と人員を要
し、くわえて密封小線源治療装置の定期的な品質管理が必須である【画像誘導密封小線源
治療導入のためのガイドライン 第二版、日本放射線腫瘍学会(2017)】。
前立腺癌永久挿入療法も付随する計画装置や線源の品質を担保することの重要性が述べら
れている【参考文献5.密封小線源治療診療・物理QAマニュアル 第二版(2022年)】。
厚生労働省 第4回NDBオープンデータの「B医学管理等」から、平成29年度における現行の本管理料算定件数は16.6万件/年である。
④普及性の変化
※下記のように推定した根拠
算定対象にJASTROアンケートデータ【参考文献4.全国密封小線源治療症例数調査】による2019年の密封小線源治療件数(高線量率イリジウム;
4,114件、新型コバルト;393件、前立腺癌永久挿入;2,657件」を加えた場合
4,114+393+2,657=0.72万件
現行の外部放射線治療照射装置に限定された年間16.6万件に、密封小線源治療の年間0.72万件を加えると、年間17.3万件(16.6+0.72)と推定す
る。
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
見直し前の症例数(人)
166,000
見直し後の症例数(人)
173,000
見直し前の回数(回)
166,000
見直し後の回数(回)
173,000
日本放射線腫瘍学会の【参考文献5.密封小線源治療診療・物理QAマニュアル 第二版(2022年)】と【シード線源による前立腺永久挿入密封小線
源治療の安全管理に関するガイドライン 第6版、日本放射線腫瘍学会(2018)】で、密封小線源治療装置の具体的な品質管理の手法が記載されて
いる。
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
同学会の【放射線治療計画ガイドライン2020、日本放射線腫瘍学会(2020)】では、婦人科がんで画像誘導技術による密封小線源治療(以下、
IGBT)の適用が推奨されている。IGBTの加算に要する施設基準では、5年以上の経験を有する医師等及び診療放射線技師、精度管理を専ら担当する
技術者等の配置が必要であり、難易度は高い。くわえて、IGBTを導入するためのガイドラインでは、安全に治療するためにはさらなる人員の整備
を推奨している【画像誘導密封小線源治療導入のためのガイドライン 第二版、日本放射線腫瘍学会(2017)】。
IGBTを用いて腔内照射に組織内照射を加える組織内併用腔内照射のガイドラインでは、より高度な技術を要するため、人材教育の必要性と人員の
さらなる配備が提唱されている【婦人科腫瘍に対する組織内照射併用腔内照射ガイドライン 2021、日本放射線腫瘍学会(2021)】。
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 放射線科
制等)
5年以上の放射線治療経験を有し、放射線治療を専ら担当する医師が1名以上配置されている。
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 放射線治療に係る医療機器の安全管理、保守点検及び安全使用のための精度管理を専ら担当する技術者(放射線治療の経験を5年以上有する)が1
名以上配置されている。
性や経験年数等)
その他
密封小線源治療診療・物理QAガイドライン、日本放射線腫瘍学会(2013)
(遵守すべきガイドライン等その他の 画像誘導密封小線源治療導入のためのガイドライン 第二版、日本放射線腫瘍学会(2017)
要件)
・密封小線源治療装置の適切な品質管理や従事者の教育訓練により、装置の故障や不具合による医療事故を未然に防ぐことができる【参考文献
2.ICRP Publication 149】および【ICRP Publication 97】。
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
・治療成績が良好でかつ副作用の少ない、IGBTやハイブリッド治療を導入できる施設が増加するため、再発や重篤な副作用のリスク・頻度の減少
につながる。
・適切な教育体制を整備することで、患者や医療従事者の被ばく事故の防止につながる。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
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