提案書19(3602頁~3801頁) (91 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
加藤らは、H. pylori未感染群とH. pylori現感染群に対する各ペプシノゲン値をもとに、ROC分析を実施し、有効な指標と
判断されたPGII、PGI/IIの組合せ診断による感度・特異度について、後ろ向き検討の結果を報告している。CLIA法ではPG
II≧10 ng/mLまたはPG I/II≦5.0、LA法ではPG II≧12 ng/mLまたはPG I/II≦4.0をカットオフ値にすると、CLIA法で感度
95.7%(720/752)、特異度81.1%(287/354)、LA法は感度95.3%(836/877)、特異度70.9%(287/405)の結果を示した。ま
た、Furuta等は血清PG I/II比の変化率を検討することで、感度100.0%、特異度93.1%、有用度96.2%の精度で除菌可能と
している。こうした成績は複数あり、それらを総じてガイドラインに記載されている。
1a
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
年間対象患者数(人)
140万人
国内年間実施回数(回)
280万回
2016改訂版 H. pylori感染の診断と治療のガイドラインにおい
て、血清ペプシノゲンが胃炎診断の補助になること、また、除菌
判定にも用いることができることが記されている。
※患者数及び実施回数の推定根拠等
現在
⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
血清ペプシノゲンは胃がん検診等でも長く広く使用されてきており、十分な実績がある。
2016年改訂の日本ヘリコバクター学会の診断と治療のガイドラインにおいても除菌判定方法として有用であることが記載さ
れている。
採血のみですみ、判定のための基準値も設定されており、非常に簡便に除菌判定が可能である。
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)
特になし
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)
血液検査であり、採血の可能な職種が必要である。
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)
H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版に精通していることが望ましい
⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
血液検査であるため、採血に際しての一般的な注意以外には特にない。
⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし。
D
妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
点数(1点10円)
200点
その根拠
従来から行われている自由診療における費用を勘案。除菌前後で2回測定するため、400点が妥当と判断。
区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)
D
番号
No. 5E200,
技術名
除菌判定における血清抗ヘリコバクターIgG抗体検査
JMDNコード:36091000
具体的な内容
ピロリ菌の除菌に成功すると、血清の抗ヘリコバクターIgG抗体が低下するため除菌の成否の指標となるが、抗体価が50%
程度低下することが除菌成功の判定に必要であり、通常6ヶ月以上かかるため、現実的には行われていない。血清ペプシノ
ゲンの変化は除菌後早期から判定可能であり、結果の迅速性で優れており、有用である。
減(-)
プラスマイナス
予想影響額
予想影響額(円)
21億円
その根拠
1年間の推定患者数は胃炎111万人(厚生統計協会のデータブックによる)と考えられるが、年に1回測定する費用は約22億
円になる。PG測定で慢性胃炎の疑いと判定されるのは約80万人、胃炎と診断されない31万人の内視鏡検査費用が約35億円節
約になる。差し引き約13億円の削減になる。また、除菌判定に関しては尿素呼気試験が、検査点数が220点に加えて試薬
が約3000円であるため、5200円程度の費用がかかる。本検査の点数は除菌前後の2回測定で400点(4,000円)とすると1200円
の節約である。現在ピロリ菌の除菌療法は年間140万件程度行われており、除菌判定の50%程度が本検査に置き換われば、
(5200ー4000)×140万×50% = 8.4億円程度の医療費の節約となる。 併せて21億円程度の節約となる。
備考
-
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
ペプシノーゲンキット
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
2)調べたが収載を確認できない
1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。
該当無し
d. 届出はしていない
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
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