概要図書式
提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

724215

陽子線治療の適応拡大

日本放射線腫瘍学会

■技術の概要
水素原子核を超高速に加速制御して､最適な線量分布
を実現するがん放射線治療技術．治療強度を増強し
つつ，正常組織への影響を最小にできる．
外来治療・低侵襲・高いＱＯＬ・就労中治療を実現

■適応拡大疾患：日本放射線腫瘍学会が定めた適応症
既保険収載疾患(小児腫瘍，骨軟部腫瘍，頭頸部腫瘍（非扁平上皮癌）,前立腺癌，大型肝細胞癌、
肝内胆管癌、膵癌、大腸癌術後再発）に加えて、下記の４疾患の適応拡大を要望
①
②
③
④

肺・縦隔腫瘍（限局性肺癌，局所進行非小細胞肺癌）
消化器腫瘍（小型の肝細胞癌，胆道癌，食道癌）
少数転移性腫瘍（肝転移，肺転移，リンパ節転移）
AYA世代の腫瘍性疾患

国内の治療方針が統一され，既存の放射線治療との比較において，
優位性または同等性が明らかである
予測数：年間1,300例
肺癌の陽子線治療（がんへの治療強度増強と心肺毒性の軽減）
陽子線

陽子線治療後の状態

■診療報酬用の取り扱い
1 希少な疾病に対して実施した場合(前立腺以外の疾患）
2 1以外の特定の疾病に対して実施した場合
一連につき1に対して187,500点，2に対して110,000点．
注1-3の加算についての施設基準有り．

限局した肺癌および所属リンパ節転移のあ
る肺癌に十分な線量を投与可能で，正常組
織（心肺）への放射線が最小にできる．
X線治療で根治困難な比較的大型の腫瘍で
も治癒率が高く，副作用が少ない．
制御率：約90％．グレード３の心肺毒性：
1.8％（多施設共同研究）

食道癌の化学陽子線治療（心肺への線量の低減効果）
陽子線治療により心・肺の線量および照
射体積を減らすことができる
グレード3の心肺毒性1％（多施設共同研
究）：既存治療（X線）では10-15%
高齢者に安全・安心の放射線治療の提供

■既存治療(X線，IMRTなど)との比較
（有効性・安全性）
予想影響額：10.8億円の削減
・すべての腫瘍で既存放射線治療（IMRTなど）と同
等以上の有効性と安全性
・既存治療で根治不能な腫瘍に対し新たな治療法を提
供可能

(2020年7月〜2021年6月
先進医療実施：733例)

X線治療

エビデンス

別途資料あり
3801

陽子線治療

・既存治療で根治不能な腫瘍に対し新たな根治療法を提供
・多くのコモンキャンサーに対し有効性・安全性を向上
・短期間で患者負担の少ない低侵襲治療を提供
・治癒率・安全性の向上により税収増加・社会医療費削減