提案書19(3602頁~3801頁) (41 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
717205
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
一般社団法人
日本病理学会
34病理診断科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
25産婦人科・産科
関連する診療科(2つまで)
18消化器外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
リストから選択
─
有無をリストから選択
追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
N
005-3
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
○
その他」を選んだ場合、右欄に記載
「D004-2悪性腫瘍組織検査(3)キ」に掲げる「リンチ症候群におけるマイクロサテライト不安定性検査」の対象疾患が令和4年の改定で「大腸
癌」から「固形癌」全般となった。リンチ症候群における「ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」についても同様
に、癌腫を「固形癌」としていただきたい。
文字数: 153
再評価が必要な理由
リンチ症候群はミスマッチ修復遺伝子の異常によって発症する遺伝性腫瘍である。生殖細胞系列に病的バリアントを持つ場合、がんの生涯発生率
は大腸が最も高頻度であるが、子宮内膜、胃、卵巣、腎盂・尿管、小腸、胆道、膵、脳においても一般集団に比べて発症頻度が高く、遺伝性大腸
癌ガイドラインにおいてもリンチ症候群関連腫瘍として明記されている。大腸癌以外の癌種においてもLSの診断が臨床上必須であることを背景
に、令和4年の診療報酬改定において、「D004-2悪性腫瘍組織検査(3)キ」に掲げる「リンチ症候群におけるマイクロサテライト不安定性検査
(使用目的又は効果として、医薬品の適応を判定するための補助等に用いるものとして薬事承認又は認証を得ている体外診断用医薬品を使用した
場合を除く。)」の対象疾患が「大腸癌」から「固形癌」全般となった。一方で、令和4年10月に新規保険収載された「ミスマッチ修復タンパク
免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」は、LSにおける適応癌腫が「大腸癌」に限定されている。ガイドライン上、MSI検査と同等の検査と
位置付けられているため、LSにおける適応癌腫を「固形癌」としていただきたい。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
リンチ症候群はミスマッチ修復(MMR)遺伝子の生殖細胞系列バリアントを主な原因とする遺伝性腫瘍症候群であり、大腸癌をはじめとする様々
な悪性腫瘍が発生する。遺伝性大腸癌診療ガイドライン2020年版ではリンチ症候群の第二次スクリーニングに用いる検査としてMSI検査またはMMR
タンパク質に対する免疫組織学的(MMR IHC)検査があり、両検査が高い一致率を示すと明示されている。リンチ症候群関連腫瘍は大腸以外に、
子宮内膜、胃、卵巣、腎盂・尿管、小腸、胆道、膵、脳などの臓器にも腫瘍を発生することがしられているが、臓器横断的ゲノム診療ガイドライ
ン(第三版)には、子宮内膜癌、卵巣癌、尿管癌などにおいてMSI検査の偽陰性リスクが指摘されている。「ミスマッチ修復タンパク免疫染色
(免疫抗体法)病理組織標本作製」をリンチ症候群の診断補助に用いる際の適応癌種を固形癌全般に拡大することで、より多くの国民において的
確なリンチ症候群の診断がなされるものと考える。
対象とする患者:大腸癌
医療技術の内容:ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製によるリンチ症候群の診断補助
点数・留意事項:点数:2,700点(「N005-3 PD-L1 タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製」の準用)
留意事項「ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)の固形癌患者への適応を判定するための補助・大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助・大腸癌
における化学療法の選択の補助
N
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
005-3
医療技術名
ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
③再評価の根
拠・有効性
ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製は、リンチ症候群の診断を補助する役割を担っている。リンチ症候群の確定診
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 断がつくことで、患者本人には発癌リスクの高い関連腫瘍に対する発症時期に基づいた医学的な介入を提案することができ、また遺伝学的リスク
を共有する家系員に対しても適切な医学的介入を提案することが可能である。リンチ症候群の確定診断は、ひいては患者家族の死亡率の軽減に寄
後等のアウトカム
与する。
ガイドライン等での位置づけ
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 遺伝性大腸癌診療ガイドライン2020年版に「MMR IHC検査はリンチ症候群を疑う症例を絞り
る。)
込むスクリーニング検査として有用である」と記載されている。
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