よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書19(3602頁~3801頁) (76 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 先天性致死性不整脈については、診断確定後、薬物療法が試みられるケースもあるが、多くの場合、植込み型除細動器(ICD)の植込みに至る必
要があり、早期診断・早期治療の有用性は、本邦の診断・治療に関する各種ガイドライン(下記参照)にも示される通りである。
後等のアウトカム

③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

適応拡大を要望する3疾患の年間対象患者については、有病率と国内年間検査数から推定したもの。ただし、これらの再評価によって遺伝学的検
査全体の対象患者数や実施回数が増加することはない。
以下、参考までに。
・カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)[有病率約 0.01%]
・ブルガダ症候群(BrS)[有病率約 0.1%]
・不整脈原性右室心筋症・不整脈原性心筋症(ARVC・ACM)[有病率約 0.1%]。

見直し前の症例数(人)

2,100人

見直し後の症例数(人)

2,100人

見直し前の回数(回)

3,150回

見直し後の回数(回)

3,150回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

・CPVTに対する遺伝学的検査は、「遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン(2017年改
訂版)(2022年2月7日更新)」で診断基準に含められ、「不整脈の診断とリスク評価に関
するガイドライン(2022年改訂版)」ではクラスI適応とされている。
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す ・BrSに対する遺伝学的検査は、「遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン(2017年改訂
版)(2022年2月7日更新)」で診断基準に含められ、「不整脈の診断とリスク評価に関す
る。)
るガイドライン(2022年改訂版)」ではクラスIIa適応とされている。
・ARVC/ACMに対する遺伝学的検査(病因遺伝子変異の同定)は、「不整脈の診断とリスク評
価に関するガイドライン(2022年改訂版)」において診断基準の大基準に含まれている。

次世代シークエンス法による遺伝子変異の検出技術は非常に専門性が高いが、日本循環器学会、日本不整脈心電学会、小児循環器学会等の多くの
学会がそのガイドラインにも示してきたように、今回適応拡大を要望するカテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)、ブルガダ症候群(BrS)、不整
脈原性右室心筋症・不整脈原性心筋症(ARVC・ACM)の3疾患については、これまで遺伝学的検査の適応となっていたQT延長症候群(LQTS)と同様
に、検査対象遺伝子の多くがすでに明らかで、検査に対する陽性率も臨床的意義のある一定レベルに達しており、遺伝学的検査の施設内実施もし
くは外注が可能であることから、医療技術として非常に成熟していると言える。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 これまでのQT延長症候群(LQTS)に対する遺伝学的検査と同様に、次世代シークエンス法による検査が、施設内あるいは外注で可能であること。
制等)
人的配置の要件
これまでのQT延長症候群(LQTS)に対する遺伝学的検査と同様に、施設内で検査を行う場合は、次世代シーケンサーの管理・運用および検査および
(医師、看護師等の職種や人数、専門 塩基配列の同定に必要な専門的知識を有する医師または専門家を1〜2名。新規検査であることから経験年数は問わない。
性や経験年数等)
法令「個人情報の保護に関する法律(2022年施行)」ならびに関連ガイドライン、日本医学会「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドラ
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の イン(2022年改訂)」、日本循環器学会「心臓血管疾患における遺伝学的検査と遺伝カウンセリングに関するガイドライン」、遺伝子関連検査受託
倫理審査委員会「遺伝学的検査受託に関する倫理指針(2022年改訂)」等。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

採血による遺伝学的検査であり、そのリスクは一般的な採血手技にかかる合併症と同等で、安全性は十分に担保されている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

今回適応拡大を求める3疾患が、現状として、他疾患(LQTS)の疑いとして検査されている実態があり、正しい保険病名が記載されるべきレセプ
ト上に、日本国民の臨床実態が正しく反映されていない。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

0点
8,000点
既収載のLQTSが8,000点で技術、装置、施設・人的要件、専門性等が同一である。

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)



番号
技術名

006-4
遺伝学的検査

具体的な内容

これまで「QT延長症候群(LQTS)疑い」として実施されてきた遺伝学的検査の一部が、カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)、ブルガダ症候群
(BrS)、不整脈原性右室心筋症・不整脈原性心筋症(ARVC・ACM)の3疾患に置き換わるため、LQTSに対する遺伝学的検査の数としては、見かけ上、
削減となる。
不変(0)

プラスマイナス
⑩予想影響額

予想影響額(円)

0円

その根拠

これまで「QT延長症候群(LQTS)疑い」として実施されてきた遺伝学的検査の目的が、カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT)、ブルガダ症候群
(BrS)、不整脈原性右室心筋症・不整脈原性心筋症(ARVC・ACM)の3疾患に置き換わるだけであるから。

備考

特になし。

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし。

⑫その他

1回の遺伝学的検査に対して、複数の先天性致死性不整脈が疑われたり検出されたりする場合でも、検査1回分しか算定できないようにすること
が望ましい。

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

3677