資料9 評価シート様式2(案)(令和4月2月28日暫定版) (57 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html |
出典情報 | 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》 |
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ステムがなかった。特に評価という点ではがん登録のような発症登録システムの整備が不可欠である。
これらの問題点を克服するべく「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病
に係る対策に関する基本法」が平成 28(2018)※年 12 月に成立し、基本法に基づく循環器病
対策基本計画(令和2(2020)年 10 月閣議決定)の中で、「循環器病対策全体の基盤の整
備として、診療情報の収集・提供体制を整備し、循環器病の実態解明を目指す」と、データベースの
構築に関する検討が進められている。
さらに予防においては、一次予防(健康増進、疾病予防)、二次予防(早期発見・早期治療、
重症化予防)、三次予防(再発予防やリハビリテーション)の各段階において(ここでの予防は「公
衆衛生」での定義に従う)、切れ目や漏れのない対策が必要である。引き続き「スマート・ライフ・プロ
ジェクト」の普及・啓発により、「適度な運動」、 「適切な食生活」、「禁煙」と「健診・検診の受診」の
取組を進め、高血圧・脂質異常症の改善や、 健診の受診率の向上を推進していく必要がある。
<各目標項目に関して>
① 脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率の減少
○ 循環器病対策推進基本計画に基づき「循環器病の予防や正しい知識の普及啓発」、「保健、
医療及び福祉に係るサービス提供体制の充実」、「循環器病の研究推進」に取り組むことにより、
年齢調整死亡率の減少を目指すこととしている。なお現在、国の循環器病対策推進基本計画を
元に都道府県が循環器対策推進計画を作成中であり、すべての都道府県における策定状況等を
引き続き注視していく必要がある。また国は、生活習慣や社会環境の改善を通じて、生活習慣病
の予防を推進するべく、日本脳卒中学会・日本循環器学会へ委託し「普及啓発事業」を進めてい
る。
○ 脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率の減少は、目標を達成しているものの、危険
因子である高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病について対策を引き続き進め、循環器疾患の発
症予防と重症化予防を一層推進していく必要がある。
○ なお健康日本 21(第二次)では、脳血管疾患・虚血性心疾患をターゲットにしているが、
平成 30(2018)年の人口動態統計の循環器疾患死亡者数のうちこの両疾患が占める割合は
約 50%であり、残りの約半分(全体の 25%)が心不全である。これを加えるとの循環器疾患
死亡者の約 75%をカバーすることができるが、心不全については危険因子との因果関係が複雑か
つ 1 次予防介入のエビデンスが明確でないため、専門医療的な色彩が強く、健康日本 21 のよう
な健康増進計画の俎上に載せるのが適切かどうか引き続き議論が必要である。
② 高血圧の改善
○ 収縮期血圧の平均値は、男女ともに策定時から改善傾向にはあるが、目標には達していない。
引き続き栄養・食生活、身体活動・運動、飲酒の生活習慣の改善等の各取組をさらに推進すると
ともに、スマート・ライフ・プロジェクトを通じて、関係企業・団体を通じて、適切な栄養と適度な運動
の普及をさらに推進していく必要がある。
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