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資料9 評価シート様式2(案)(令和4月2月28日暫定版) (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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○ 関連団体の取組として日本高血圧学会は厚生労働省・経済産業省の「食行動の変容に向けた
尿検査及び食環境整備に係る実証事業」の実証事業者として、尿中のナトリウム・カリウム比を用
いた保健指導等の技法を開発している。
○ 日本栄養改善学会が中心となり、生活習慣病関連の学会や関連企業等の「健康な食事・
食環境」コンソーシアムが「健康な食事・食環境(スマートミール)」の認証を行っており、食塩
相当量が認証基準に含まれている。
○ 日本脳卒中学会と日本循環器学会の「脳卒中と循環器病克服第二次5カ年計画」では、予
防・国民への啓発の3つの重点施策の一つとして社会的予防としての減塩対策を掲げている。ここ
では 循環器疾患の既往者は3グラム/日、非既往者は 1.5 グラム/日の減塩を目指しており、
ナッジ 理論を用いた減塩政策の推進、産官学の連携による加工食品中の塩分含有量の減少を
目標としている。
○ いずれの取組も個々の理念と方向性には共通点があるが、現状ではそれぞれの活動の横のつなが
りが薄く、国(厚労省以外の農林水産省や経済産業省も含む)、都道府県、市町村等の自ら
の健康状態をモニタリング行政機関、大学等の教育・研究機関、医療機関、民間企業で行われ
ている取組についての情報共有、相互の連携が必要である。減塩や野菜摂取(カリウム摂取源)
の促進に関しては俯瞰的に社会全体として進めていくことが必要と考える。
③ 脂質異常症の減少
○ 最終評価における脂質異常症の評価は「変わらない」という結果であり、前述の分析の通り、LDL
コレステロールコントロールすることの重要性について周知・啓発を進める必要があると考えられる。
○ 今後は、スマート・ライフ・プロジェクト等を通じて、適切な栄養摂取と適度な運動をさらに推進して
いく必要があるが、LDL コレステロールをコントロールするためには、肥満の管理、エネルギー摂取量
の抑制や身体活動量の増加だけでなく、食事中の脂肪の質の調整(適正な総エネルギー摂取量
のもとで飽和脂肪酸を減らす、又は飽和脂肪酸を多価不飽和脂肪酸に置き換えること)が極めて
重要になる等、メタボ系(肥満や糖尿病と近縁)の脂質であるトリグリセライドや HDL コレステロー
ルと、非メタボ系(脂肪の質、動脈硬化と近縁)の脂質である LDL コレステロールでは、必要な情
報発信や保健指導、受診勧奨の内容がかわってくるため、対策を分けて考える必要がある。

5 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた今後の課題
○ COVID-19 は、感染力が強く、法令では新型インフルエンザ等感染症とされているためその診療
には制度的な制約が多く、何よりも通常診療の遂行を妨げるという点で大きな問題を抱えている。
がんと循環器病(脳血管疾患と心臓病)で毎日 2000 人弱の国民が死亡していることを踏まえ
ると、これらの疾患に対する医療に大きなしわ寄せがいかないようにすることが必要である。
○ COVID-19 感染症による健診受診控えに対してリーフレットを通して受診勧奨を啓発。
○ 新型コロナウイルス感染症に対応した健診に関して厚生労働科学研究を通じて実施。
○ 日本脳卒中学会・日本循環器学会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する
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