提案書03(0399頁~0598頁)医療技術評価・再評価提案書 (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
232103
呼吸筋力測定
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
02呼吸器内科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
14呼吸器外科
関連する診療科(2つまで)
12神経内科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年度)
「実績あり」の
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する
リストから選択
ー
有無をリストから選択
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
生命維持に不可欠な呼吸運動を司る呼吸筋の機能評価として、呼吸筋力測定は位置付けられる。臨床現場で最も特異的な指標
として最大口腔内圧測定が用いられる。それぞれ呼気(最大呼気口腔内圧(MEP))ならびに吸気(最大吸気口腔内圧(MIP)で測定
する。
専用の機器を用い、MEPは全肺気量位で最大呼気努力を、MIPは通常残気量位で最大吸気努力を行わせて口腔内圧を経時的に記
録し、最大値を測定値とする。
文字数: 196
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
慢性閉塞性肺疾患、細菌性肺炎を含む肺感染症、誤嚥性肺炎、肺がん、ARDS、神経筋疾患、うっ血性心不全
骨格筋機能障害を特徴とするサルコペニアは全身性骨格筋疾患であるが、生命維持に重要な呼吸を司る呼吸筋の機能障害は、
別個に評価すべきである。呼吸筋に限定した呼吸筋機能障害を呼吸サルコペニアとし、学会から定義付けを行った。
従来、スパイログラフィ等検査(D200)、換気力学的検査(D201)などの呼吸循環機能検査は呼吸筋力評価を含まず、重要性が軽
視され普及していなかった。
呼吸筋力は咳嗽力に直結し誤嚥性肺炎の重要なリスク因子、脳血管障害患者等の予後因子であることから適正に評価し介入を
行うことが必要である。
また呼吸筋への特異的介入である呼吸筋トレーニングについて適応・効果評価に必要である。
文字数: 295
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
生命維持に重要な呼吸を司る呼吸筋の機能障害を特異的・個別的に評価する目的で実施する。
呼吸筋機能評価の対象として、呼吸サルコペニアを対象とするが、呼吸器疾患以外にも、脳血管疾患・筋骨格系疾患、うっ血
性心不全など循環器疾患においても呼吸筋・横隔膜機能異常が指摘されているため、対象疾患となる。
呼吸筋力は咳嗽力に直結しており、誤嚥性肺炎の重要なリスク因子、脳血管障害患者等の予後因子である。また吸気予備力や
運動耐容能とも密接に関連している。
高齢者にリスクの高い病態であるが若年者でも生じうるため年齢を制限することは無い。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
・スパイログラフィ等検査(D200)で使用する機器(スパイロメーター)に専用オプション装備を装着し、口腔(=気道)内圧を測
定可能とし、経時測定を行う。被験者には最大呼気努力、最大吸気努力を行わせその間の経時記録から、最大の圧をMEP(又は
PEmax)、MIP(又はPImax) とする。
・呼吸筋の収縮によって生じた口腔内・気道内の圧変化は骨格筋収縮能そのものでは無いが、呼吸筋機能を定量評価する指標
と用いられる。
・測定は計3回実施し、最大値を採用する。
・実施頻度に規定は無いが、月1回の算定とする。また呼吸器リハビリテーションを算定中は、毎月算定可能とする。
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
D
番号
D200
医療技術名
スパイログラフィ等検査
既存の治療法・検査法等の内容
【既存検査法の内容】
・MIP、MEPは、スパイログラフィ等検査の肺気量分画、フローボリュームカーブにおいて得られる1秒量(FEV1)、努力肺活量
(FVC)、肺活量(VC)などと強い相関を示すが、これらの指標は肺、気道の病変により大きく影響されるため「筋機能」の指標
とはなり得ない。
・フローボリュームカーブの高さである最大呼気流量(PEFR)や最大吸気流量(PIFR)、吸気予備力(IC)などは比較的呼吸筋力を
反映するとされるため、代用可能という見解もある。しかし、吸気・呼気を正確に弁別して測定可能かどうかという点におい
てMIP、MEPの方が優勢である。
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
呼吸筋機能評価の指標は、従来まで保険収載されていなかったが、2000年代以前に測定可能な機器は既に利用可能となってい
たため、新規性という意味では目新しいモノではない。しかし、旧来から保険収載されていなかったため、実施の実態も不明
である。呼吸筋トレーニングという呼吸筋機能低下に対する特異的介入を実施した際の直接的な効果評価指標として重要であ
る。
長期予後に関しては、神経筋疾患(ALS)や施設入所者における呼吸筋力低下が生命予後規定因子である報告が海外からなされ
ている。
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