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提案書03(0399頁~0598頁)医療技術評価・再評価提案書 (180 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図書式

提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

240101

高齢者・中等度難聴指導管理料

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

【技術の概要】

【対象疾患】

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医かつ補聴器相談医が常勤
する医療機関にて中等度難聴と診断された65歳以上の高齢者を
対象に、言語聴覚士と連携して以下を実施した場合に算定する。

両側中等度難聴
感音難聴が主体であるが、各種中耳炎等による伝音・
混合性難聴なども含まれる。

①日常生活の支障の問診、鼓膜所見、純音聴力検査および語音
聴力検査を実施し、結果に基づき補聴器装用効果を判定し、説
明、指導をする。

【有効性及び診療報酬上の取扱い】

②補聴器適合に関する診療情報提供書を作成し、認定補聴器専
門店もしくは認定補聴器技能者に紹介する。

【既存の治療法との比較】
算定条件

点数

高齢者・中等度 65歳以上の高齢者・
350点(仮)
難聴指導管理料 中等度難聴患者

高度難聴
指導管理料

補聴器適合検査

回数

施設基準

補聴器購入 (I)常勤の補聴器相談医
時 1回
約4,000人

①人工内耳装用者指 ①人工内耳
導・フィッティング 術後3か月以内 500点 ①月1回まで
(I)常勤の耳鼻咽喉科医

以後 420点
(II)厚生労働大臣が定める施
設基準を満たす医療機関
②60dB以上の高度難
②420点
②年1回まで
聴者指導時(①以外)

補聴器装用実耳検査 初回 1,300点
実施時
2回目以降 700点

月2回まで

(I)常勤の補聴器適合判定医
(II)特殊検査設備の施設基準
を満たし、地方厚生局長等へ
の届出をした医療機関

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・高齢者の中等度難聴は、若年者と比べて語音明瞭度が有意に低く、さら
にばらつきが大きいことも示されており、語音明瞭度が低くコミュニケー
ションの低下をきたした高齢者へは特に補聴器装用の必要性が高い。
・2020年Lancetでは認知症のリスク因子として難聴が最も頻度が高く、
8%を占めることが報告されている。補聴器装用は難聴への対策として最
も有用であり、補聴によりコミュニケーション能力のみならず、就労能力
の向上、収入の向上、ワーキングメモリや認知機能の向上、認知症の予防、
うつ・不安の予防、けがを伴う転倒の予防等多岐にわたる効果が報告され
ている。
・本邦における補聴器装用の現状として、自覚的難聴者における補聴器所
有率は15%と非常に低く、難聴者が耳鼻咽喉科やかかりつけ医を受診した
場合に、補聴器装用に関するアドバイスがあったのは37%と非常に低い。
病院・医院等で専門家である医師による指導のもとで認定補聴器専門店な
どで適切なフィッティングを進めることは聴取および満足度の向上に必須
である。
・「補聴器適合に関する診療情報提供書」は医療機関宛てではないため文
書料の算定が不可となっているが、詳細な説明や補聴器適合に関する診療
情報提供書の記載において指導料を加算することにより、適切な補聴器装
用が実現する可能性が見込まれる。難聴者の生産性の向上、医療・介護費
用の軽減といった経済効果が期待でき、社会的にも意義がある。