資料 令和6年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(案) (168 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/post-151.html |
出典情報 | 救急業務のあり方に関する検討会(第3回 2/21)《総務省消防庁》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
【背景】
奈良県では、平成 18 年、19 年と2年続けて傷病者死亡に至る搬送困難事案が
発生するなど、受入先医療機関の決定に時間がかかる事案が頻発し、全国平均に
比べ搬送時間が大幅に延伸するなど、消防機関と医療機関との連携が十分機能し
ていない状態が続いていた。
さらに、重症事案について、1回の受入れ照会で搬送先医療機関が決定した割
合や、搬送先医療機関の決定までに4回以上の受入れ照会を要した割合が全国平
均に比べ著しく悪かったことから、奈良県では、救急隊の現場滞在時間の短縮及
び適切な病院選定を目的とした、消防機関と医療機関とのマッチングを促進する
システムである、
「奈良県救急医療管制システム」を開発し、平成 23 年から県下
全消防本部で運用している。
【奈良県救急医療管制システムについて】
奈良県救急医療管制システムは、救急医療の「全体最適化」と「医療の質の向
上」を目指して開発され、救急搬送実施基準(奈良県傷病者の搬送・受入れの実
施に関する基準)をシステム化し、それに基づく緊急度判定機能を有しており、
救急隊及び搬送候補先医療機関に配備されたタブレット端末を使用して、傷病者
情報を入力・共有すると同時に、病院のリアルタイムな応需情報の共有を自動的
に行うシステムであり、以下のような運用がされている。
① 傷病者のバイタル情報をタブレット端末に入力すると、システムが緊急度を判
定する。緊急度と観察結果等も踏まえた最終的な症状に対して、対応可能な医療
機関が現場に近い順に表示され、原則、近い順に照会を行う。
② 救急隊が入力した情報を搬送候補先医療機関のタブレット端末に伝達するこ
とで、電話での受入交渉を円滑にする。(伝達されたデータを基に、病院側から
163