資料 令和6年度救急業務のあり方に関する検討会報告書(案) (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/post-151.html |
出典情報 | 救急業務のあり方に関する検討会(第3回 2/21)《総務省消防庁》 |
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想定シナリオのもと行ったシミュレーションの結果から、いずれのシナリ
オにおいても、マイナ救急を活用することで、病院連絡までの時間短縮に一
定の効果があったことが確認できた。
意識障害があり、情報が取得できないケースはもちろん、意識清明で傷病
者が自身の医療情報を全て説明できるケースであっても、マイナ救急を活用
することで救急現場活動時間の短縮が期待できる結果となった。
カ 短縮要因の分析
マイナ救急システムでは、閲覧に要する手順が簡素化され、医療情報等を
迅速に入手可能することができた。シミュレーションにおいては、事前のロ
グイン作業を出動中に済ませる工夫をすることで、現場での閲覧に要する時
間は 30 秒~1分程度となり、活動の流れを止めることなく閲覧できた。
通常の活動では、傷病者や関係者から4情報、医療情報等を口頭聴取し、
隊員間で共有し、情報を集約するのに時間を要するが、マイナ救急で正確な
情報を閲覧できれば、情報収集・共有・集約の作業が削減でき、車内収容を
行う前に病院連絡に必要な情報が収集できたことなどから活動時間の短縮
につながったのではないかと考えられる。
また、通常の活動では、傷病者や関係者からの情報を踏まえ、あらゆる疾
患の可能性を疑い、消去法的にすべての選択肢を一つずつ消去していくため
に、様々な情報収集・観察・処置を行うのが一般的である。この点、マイナ
救急で医療情報等の確定的な情報を活動初期から入手することで、特定の疾
患について情報収集・観察・処置を行うなどの優先順位をつけた活動を実施
することができ、活動時間を短縮につながったのではないかと考えられる。
実際に、シミュレーションの想定シナリオ3では、傷病者に意識障害がみ
られたことから、その原因について、様々な疾患が想定されたが、マイナ救
急により得られた既往歴等の情報を踏まえて観察を行った結果、意識障害の
原因がてんかんである可能性が高いと判断できたため、他の原因を確認する
ための情報収集・観察・処置、例えば、糖尿病による意識障害を判別するた
めの血糖値測定などを実施せず、優先順位をつけた活動が実施できた。
キ 救急隊員からの主な声
・口頭での聴取した情報とマイナ救急で取得した情報と整合性が取れて、
確実な情報が入手できた。モックアップであるが、令和6年度実証事業
とは断然に違い、今のスピードであれば、活用できると思う。
・新しいシステムになったことで、情報閲覧までの時間が早くなっている。
状況によっては、現場で活用することで早いタイミングで適切な処置を
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