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参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (102 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》
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1)面接指導対象医師への助言・保健指導項目
①一般的な健康管理
➢ 現在の長時間労働は平均 10 年後の脳・心臓疾患のリスク上昇に関わる
 長時間労働が脳・心臓疾患のリスクに関連するメカニズムには複数のも
のがあるが、長時間労働へのばく露から疾患発症まで、少なくとも平均
して 10 年程度の時間差を想定することは妥当であるとするエビデンス
がある(Pega et al, 2021)


禁煙、血圧・体重管理等も含め総合的なリスク低下を図る
 好ましい健康習慣(フルーツや野菜類の摂取、及び身体活動等)は、循
環器疾患の予防効果のみならず、メンタルヘルスにも好影響を及ぼす
(Głąbska et al, 2020; Schuch et al, 2018; Schuch et al, 2019)
 自覚症状がある場合には、仕事を休むことができる状態にあることが、
循環器疾患発症を予防する(Kivimäki et al, 2005)
 疲労が強い時は休養に努める



②睡眠の量と質
以下の点を指導する
 医師の心構えとして、十分に休息をとって自己の体調を維持するように
自覚を促す
 1 日6時間以上の睡眠時間をとるよう心がける
⚫ 長時間労働の健康への影響については、2-(2)-2)にて詳述している
 就寝前に睡眠の妨げとなるカフェイン摂取、喫煙、激しい運動、VDT 作
業(スマホ含む)等は避ける
 就寝前の睡眠補助として飲酒する習慣は勧められない
⚫ 依存性や耐性のみならず、脳出血による死亡リスクを増悪させる可
能性がある(Ikehara et al, 2008)、


睡眠に関する保健指導には、「健康づくりのための睡眠指針 2014」等が
参考となる
(厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdf)
③ ストレスコーピング
➢ ストレスコーピングの方法として、身体活動や趣味等で心理的に完全に仕事か
ら離れる時間を持つことが心身の回復に望ましいことが示されている
(Sonnentag,2003)


日本語版リカバリー経験尺度によって仕事との心理的距離等を把握することが
できる(https://hp3.jp/tool/req)
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