参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (62 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html |
出典情報 | 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》 |
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ータ適合が良好であったことが報告されている(Schaufeli and De Witte,
2019)
日本語版 BAT(BAT-J)については、BAT-JC は4因子モデル及び統合された
1因子モデルが、BAT-JS は1因子モデルでのデータ適合が良好であった
(Sakakibara et al., 2020)
BAT に関する論文の多くは、バーンアウトの中核症状を測定する BAT-C 23 項
目を用いており、それらの研究でも、BAT-C は 4 因子としても、これらを統
合した1因子としても使用できることが確認されている
BAT を1因子として使用し、バーンアウトの臨床上の判断に用いるために、
現在 BAT の原著者によってカットオフ値の設定が進められている
BAT をより簡便に使用できるように、BAT-C 23 項目版をもとに短縮版 BAT
(12 項目)も開発され、信頼性・妥当性の検証が行われている
短縮版 BAT は、4つの中核症状である疲弊感、精神的距離、情緒コントロー
ルの不調、認知コントロールの不調に関する各3項目の質問によって構成さ
れており、23 項目版と同様に1因子及び4因子として使用することが可能で
ある
短縮版 BAT は項目数が少なく、回答の負担が低いことから、組織でのストレ
ス調査等での使用が推奨される。日本語版の短縮版 BAT についても、今後妥
当性が検証される
BAT を用いた研究
➢ BAT が 2020 年にバーンアウトの新しい測定尺度として研究論文が発表されて
以来、BAT に関する論文数は 40 本を超えており、妥当性の確認をはじめ、仕
事・職場の状況や、健康・組織アウトカムとの関連を検討した横断研究、最
近では縦断研究や介入研究も見られる
仕事の要求度や資源がバーンアウトを予測するだけではなく、バー
ンアウトが仕事の環境を予測する(Buonomo et al , 2022)
バーンアウト得点が高い医療者は、同僚や上司から思いやりを受け
ていないと認識し、その結果、健康状態や well-being が低下してい
る
身体的負担の高さが 6 か月後のバーンアウトを予測する(De Vries
et al., 2022)
バーンアウトの防止行動(仕事の裁量度や上司・同僚の支援を高め
る、仕事と家庭の両立の葛藤を低める等)が、2 か月後のバーンア
ウト得点を低減させた(Otto et al 2020)
仕事時間中に気分転換プログラムに参加した介入群では、3 週間後
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のバーンアウトスコアが有意に低減した(Daniels et al.,2022)
このように BAT は縦断研究や介入研究によるバーンアウトスコアの変化
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