参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (94 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html |
出典情報 | 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》 |
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時間外労働は、仕事による負荷を大きくするだけでなく、睡眠・休養の機会を減少させるので、疲
労蓄積の重要な原因の一つと考えられています。医学的知見をもとに推定した、時間外・休日労働
時間(1 週当たり 40 時間を超える部分)と脳出血等の脳血管疾患や心筋梗塞等の虚血性心疾患の
発症等の健康障害のリスクとの関連性を下表に示しますので参考にしてください。上のチェックリ
ストで仕事による疲労蓄積度が低くても時間外労働時間が長い場合には注意が必要です。
時間外・休日
労働時間
月 45 時間以内
健康障害のリ
スク
低い
時間の増加とともに
健康障害のリスクは
徐々に高まる
月 100 時間または 2
~6 か月平均で月
80 時間を超える
高い
疲労蓄積度自己診断チェックテスト(2023 年改正版)
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/001084057.pdf
④ その他の心身の状況の確認
➢ うつ症状と心血管疾患リスクに留意し、心身の健康状況や生活状況等を確認す
る
➢ 医師の職務や働き方はバーンアウトのリスクが高く、その帰結がもたらすイン
➢
パクトも大きいため(Rothenberger, 2017)、評価すべきポイントとなる
うつ症状の確認は以下の通り
「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト(2023 年改正版)」の
1.最近1か月間の自覚症状の項目番号4・5・7・10・11・12・13・
14 はうつ症状に関連する項目である
うつ病のスクリーニングとして参考資料③「うつ病の簡便な構造化面接
法(Brief Structured Interview for Depression: BSID)」を活用す
る。希死念慮の発現にも注意する
・ BSID は、Mini-International Neuropsychiatric Interview
(M.I.N.I.)の大うつ病エピソードモジュールを短縮して作成された
・ 2 週間以上続く抑うつ気分もしくは興味や喜びの喪失に加え、睡眠
障害、無価値感・罪責感、注意集中困難の有無を尋ねることで大う
つ病エピソードをスクリーニングするツールである
・ BSID と M.I.N.I.大うつ病エピソードモジュール 9項目版との一致
度は kappa 係数で 0.60 で産業医・保健師によって BSID を実施した
ところ、BSID の感度は 86%、特異度は 77%、陽性的中率は 81%であ
った
・ 検査の所要時間は、5問とも行なった場合で平均 98 秒(標準偏差
55)であったと報告されている
心血管疾患のリスクは以下の通り
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