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参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (40 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》
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 一般に、日中の強い眠気、疲労感、あるいは、大きないびき、いびきの頻
度等を参考とするが、例えば、睡眠時無呼吸症候群が、必ずしも、日中の
強い眠気を呈さないことに注意が必要である (谷川武ら, 2010)
 女性では睡眠時無呼吸症候群があっても、いびきの訴えがない症例も多い
ことが示されている(de Silva S et al., 2012)
治療等介入効果
 多くの介入研究では、(閉塞性)睡眠時無呼吸症候群に対し、適切な治療介
入により、症状の改善、高血圧・脳卒中の危険性の低下等が、示されてい
る(Davies et al., 1994; Akashiba et al., 1995; Faccenda et al.,
2001; Marin et al., 2005)
 肥満者の場合は、減量により睡眠時無呼吸症候群が改善することが示され
ている(Tuomilehto et al.,2014; Smith et al.,1985; Schwartz et al.,
1991)
 喫煙(Wetter et al., 1994)や飲酒(Tanigawa et al., 2004) と睡眠時無呼
吸症候群との関連が示されており、禁煙や節酒が睡眠時無呼吸症候群の改
善に有効であることが示唆される








睡眠時無呼吸症候群の有病率は比較的高く、交通事故をはじめとする産業災害のリ
スクの増加やパフォーマンスの低下の原因となることから、適切なスクリーニング
及び診断・治療が必要である(Kales and Czeisler et al., 2016)
USPSTF のステートメントでも、繰り返し交通事故予防としての睡眠時無呼吸症候群
のスクリーニングの必要性が指摘されている (Nicholson et al., 2022)
最新の Consensus Statement でも、CPAP 療法により、実際の交通事故ならびにニア
ミスが減少し、ドライビングシミュレーターの成績が向上すると結論付けられてい
る (Chang et al., 2022)
睡眠時無呼吸症候群が医療過誤や医療事故に及ぼす影響については、他の職種での
研究から類推できる
 米国の警察官を対象とした研究(Rajaratnam et al, 2011)
睡眠時無呼吸症候群を有する警察官は、睡眠時無呼吸症候群を有さない警
察官と比較して、運転中の居眠り、疲労に基づくミス、被疑者に高圧的に
接する等の不適切な行動、アブセンティーズム、会議中の居眠りが有意に
増加する
 産業災害(Garbarino et al., 2016)
産業災害は、睡眠時無呼吸症候群がある場合はない場合と比べて 2.2 倍に
増加する
 米国のトラック運転者を対象とした衝突事故(Burks et al. 2016)
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