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参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》
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・ 原因として連続勤務時間を 16 時間以内に制限したプログラムにおける
担当患者数が多いこと、仕事の負荷の増大等が挙げられている
・ 一部の施設においては、16 時間以内に制限したプログラムにおいて医
療過誤が減少しており、施設毎の結果は一致していないことも併せて
報告された
以上のように長時間労働と医療過誤の関連については、ACGME が 2017 年に研修医
のプログラムを改訂した後もいまだ議論されている状況である
米国では PVT(Psychomotor Vigilance Test:詳細は後述)を活用し、長時間労働医
師の慢性睡眠不足の程度を客観的指標により評価する試みが既に報告されている




(Basner et al., 2017; 2019)
詳細は、別項に譲るが、慢性睡眠不足の程度の客観的指標の導入については、我
が国の医師の働き方改革においても積極的な活用が期待される



2)睡眠の観点から
①長時間労働及びシフトワーク(交代勤務)と健康
長時間労働と健康
➢ 労働時間が延長すると睡眠時間が短くなることが指摘されている
➢ 1日 24 時間から、法定労働時間(1日8時間)、通勤時間(1時間)、昼休み





(1時間)及び食事・入浴・運動・その他休憩等の時間(4時間)を引くと、
時間外・休日労働時間と睡眠時間は合わせて 10 時間となる
残業を1日2時間(月 40 時間)行うと8時間睡眠となり、1日4時間(月 80
時間)行うと6時間睡眠となる(中田ら、2019)(図 2-4)
メタアナリシスにより長時間労働と睡眠時間が短いことの関連が示された
(Wong, 2019)
長時間労働が健康に与える影響に関しては、様々なメタアナリシスにより示さ
れた
 長時間労働と脳卒中について(Descatha et al., 2020; Kivimäki et

al., 2015)
標準労働時間 (週 35~40 時間)の労働者に対して、長時間労働 (週 55
時間以上) の労働者の脳卒中発症リスクが高い
 長時間労働と虚血性心疾患について(Li et al., 2021)
標準労働時間の労働者に対して、長時間労働の労働者の虚血性心疾患の
発症リスクと死亡リスクが高い
➢ その他にも長時間労働が健康に与える影響に関するメタアナリシスを表 2-1 にま
とめた

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