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参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (34 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》
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 Landrigan らの研究(Landrigan et al.,2004)
・3日に1回の当直を含む連続勤務時間の制限のない従来スケジュール
と連続勤務を 16 時間以内、1週間あたりの勤務時間を 63 時間までに制限
した介入スケジュールでの研修医の医療過誤を比較したランダム化試験
⇒従来スケジュールでは、医療過誤が 36%多いことが示された
図 2-3 勤務時間の短縮と注意力

Lockely SW et al, N Engl J Med, 2004 を改変

 Ouyang らによる研究(Ouyang et al.,2016)
1週間あたりの勤務時間が 80 時間以上の研修医と 80 時間未満の研修医
の入院患者への治療アウトカムを比較したコホート研究
⇒80 時間未満の研修医の方が複合(死亡率、ICU への転床率、30 日以内
の再入院率)アウトカムや入院日数、ICU への転床率が有意に良好である
こと等が示された
 Bilimoria らによる研究(Bilimoria et al.,2016)
1週間当たりの勤務時間の上限が 80 時間という規制の下では
・ 連続勤務時間や勤務間インターバルに制限のないフレキシブルなプロ
グラムであっても、外科レジデントの教育の質、ウェルビーイングに
有意差は無い。疲労が自身や患者の安全に及ぼす影響も変化がない
・ フレキシブルなプログラムでは、手術中に手術室を退出するに至った
り、あるいは、患者を引き継いだりする事例が減少する
 Silber らによる研究(Silber et al.,2019)
・ フレキシブルなプログラムでも患者の予後に影響を及ぼさない
 Landrigan らによる研究(Landrigan et al.,2020)
24 時間以上の連続勤務時間を許容したプログラムと 16 時間以内に制限
したプログラムを比較
⇒全体の解析では長時間労働が制限されたにもかかわらず医療過誤が多い
ことが示された
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