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参考資料1-1_長時間労働医師への健康確保措置に関するマニュアル(改訂版) (61 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35532.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第18回 10/12)《厚生労働省》
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バーンアウト測定の課題
➢ MBI は世界中でバーンアウトの測定に使われてきたが、その概念、尺度構
成、臨床場面での適用に関して問題があることが指摘されている
 バーンアウトの症状(過敏性、睡眠障害、緊張性頭痛、認知不全)
(Deligkaris et al. 2014; Heiden et al., 2010)に関する項目が含
まれていない
 MBI の下位尺度である疲弊感とシニシズムには強い関連性があり、それ
ぞれが独立した下位尺度としてバーンアウトの測定に貢献しているのか
どうか判断が難しい(Lee et al., 1990)
 職務効力感は疲弊感及びシニシズムとの関連性が弱く、バーンアウトの
項目として含めるべきか疑問が持たれている(Schaufeli et al.,
2005)等
 研究を目的に開発された尺度でありカットオフ値を生成しないため、バ
ーンアウトかどうかの臨床上の判断に用いることが難しい
バーンアウト・アセスメント・ツール(The Burnout Assessment Tool: BAT)
➢ オランダやスウェーデンではバーンアウトは職業性疾病であるため
(Lastovkova et al., 2017)、これらの問題に対応するために Schaufeli ら




が開発した臨床場面で使用できる測定尺度
BAT の開発にあたり、Schaufeli らはバーンアウトの臨床専門家への対面イ
ンタビューを行い、バーンアウトを「仕事に関連する疲労で、極度の疲労、
認知及び感情の制御の困難、仕事に対して精神的な距離をとるという特徴が
あり、これらに加え、抑うつ気分と非特異的な精神的、身体的不調が伴う」
と再定義した
BAT-C(core symptoms)23 項目と BAT-S(secondary symptoms)10 項目、
合計33 項目から構成される
 BAT-C(core symptoms)
⚫ 疲弊感
⚫ 精神的距離
⚫ 情緒コントロールの不調
⚫ 認知コントロールの不調
 BAT-S(secondary symptoms)
⚫ 心理的苦痛
⚫ 心身の不調



BAT のオリジナル版はオランダで開発され、現在 28 か国語に翻訳されている



オリジナル版での BAT の妥当性については、BAT-C は想定した4因子を統合
した1因子(second-order model)モデルが、BAT-S は 1 因子モデルでのデ
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