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提案書09(1601頁~1801頁)医療技術評価・再評価提案書 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 術後のSSI発生リスクが高い患者に対しciNPTを使用することで、SSI発生率の低減、入院期間の短縮、創部合併症(創部離開、漿液腫、血腫)発生率の減少が期待さ
れる。また、SSI発生により重篤化する患者においてはciNPTを使用することで前述に加え、派生疾患の羅患率及び死亡率の減少が期待される。
後等のアウトカム

③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

GLOBAL GUIDELINES FOR THE PREVENTION OF SURGICAL SITE INFECTION (SSI予防のための国際ガイドライン予
2)
防的陰圧閉鎖療法:World Healtch Organization WHO)
医療資源を考慮しながら、SSIの予防を目的とし
て、主にリスクの高い創傷の手術切開部閉鎖創で成人患者に予防的陰圧閉鎖療法を使用することを提案する。
(条件付き推奨、低いエビデンスの質)
消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン2018(日本外科感染症学会 消化器外科SSI予防のための
周術期管理ガイドライン作成委員会)3) 消化器外科手術の一次創閉鎖におけるNPWTは切開創SSIを減らせる可
能性があるが、適応やコストを考慮する必要がある(推奨度 3 明確な推奨は提示できない エビデンスレベ
ル B 中程度の質)

令和3年(2021年)3月1日にciNPT専用機器に対して診療報酬が適応となったが、まだ本邦での診療報酬上での使用実績データは無い(社会医療診療行為別統計データ
等に存在しない)ことから、以下の方法で推定した。

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

●見直し前の推定症例数:2019年NDB公開データより、特定集中治療室管理料1、2,3および4の算定総数1,042,000件であった。また、(平成29年度第11回)入院医療
等の調査・評価分科会によると、特定集中治療室管理料を算定した平均在院日数が7.2日であった事より、年間の特定集中治療室入室患者数は、1,042,000件÷7.2日
=144,722例と算出した。平成29年度第11回)入院医療等の調査・評価分科会によると、特定集中治療室管理料を算定している患者の内、約45%が大手術後(SSIハイリ
スク患者と想定)であったため、術後に特定集中治療室管理料を算定した患者は65,125症例を、現在の診療報酬上の取扱い推定患者数とした。
●見直し後の推定症例数:2019年NDB公開データより、救命救急入院料1、2,3および4の3日以内の算定総計は446,016件であった。3日以内の期間に算定する区分番号
であるため、年間の救命救急入室患者数は446,016件÷3日=148,672例と算出した。また、(平成29年度第11回)入院医療等の調査・評価分科会によると、救命救急
入院料を算定している患者の内、約6%が大手術後(SSIハイリスク患者と想定)であったため、術後に救命救急入院料を算定した患者は8,920症例と推定した。よっ
て、術後に特定集中治療室管理料を算定した患者65,125症例に8,920例を足した、74,045例を見直し後の症例数と推定した。

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

65,125人

見直し後の症例数(人)

74,045人

見直し前の回数(回)

65,125回

見直し後の回数(回)

74,045回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 救命救急センターを有していること。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 救急救命料1または2または3または4の基準を満たすこと。
性や経験年数等)
その他
「切開創SSIに対するNPWT機器の適正使用にかかる提言」・この提言は薬事承認の条件であり添付文書にも、本品の適応に関しては、関連諸学会の協力のもと日本外
(遵守すべきガイドライン等その他の 科感染症学会が作成した、「切開創SSIに対するNPWT機器の適正使用にかかる提言」を参照の上、推奨適応等に従うこと、との記載がある。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
見直し前
⑧点数等見直し
見直し後
の場合
その根拠
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

切開部陰圧閉鎖法は創部を密閉し陰圧を付加するため、出血のリスクや感染のリスクがある。そのため、適応対象を把握し創傷の評価に精通した医師による使用が望
ましい。

創部に陰圧を付加するため創部の止血確認を行い、出血に留意する必要がある。創傷や全身疾患状態が悪化するおそれがあるため、適用部位に明らかな感染、または
未治療の感染を有する患者には使用しない。
問題なし
特になし
特になし
特になし

区分

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし

プラスマイナス

減(-)

予想影響額(円)

△133,907,040円
見直し後:技術評価提案書の内容に基づく医療費削減効果(年間)
(X):適用拡大により増加する年間医療費5,190点(令和元年3月1日付け告示)×10円×8,920症例×1回=462,948,000円。

⑩予想影響額

その根拠

(Y):適用拡大に伴い減少すると予想される医療費
当該技術を有するciNPT機器のSSI軽減率はZwanenburg、Boermeesterら4)のメタ解析によると61%と報告されている。
対象患者年間8,920件のうち、JANIS2019データによると、リスクインデックス2以上のSSI発生率が12.8%であるため、SSI発生は1,142件と予測できる。
ciNPT専用機器を用いることで1,142×61%=697件のSSIを軽減すると考えられる。
草地ら5)の研究ではSSI発症により増加する医療費は856,320円/件と報告されている。当該技術を導入することでSSIを軽減し削減される医療費は697件×856,320円
=596,855,040円
(Y)-(X)=133,907,040円
133,907,040円の医療費削減効果が見込まれる予想

備考

本技術料は、「令和3年2月26日 保医発0226 第2号」により、令和3年3月1日に保険収載された新しい技術のため、社会医療診療行為別統計等による算定回数等の把
握ができない。よって患者数については、文献等のエビデンスに基づく推計とした。医療経済効果についても、①見直し前:令和3年3月1日の診療報酬による算出
②見直し後:技術評価提案書の内容に基づく算出により、医療費削減効果の差を算出した。

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

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