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提案書09(1601頁~1801頁)医療技術評価・再評価提案書 (181 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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肺悪性腫瘍手術(気管支形成を伴う肺切除術)(胸腔鏡下)
図1
気管支を再建し全摘を回避

【技術の概要】
肺悪性腫瘍患者に対して、気管支形成を伴う肺切
除術を胸腔鏡下に施行する。
【対象疾患】
中枢気管支に浸潤する局所進行肺悪性腫瘍で、気
管支形成により肺全摘術を回避可能となる症例

病変
図1:Ann Thorac Cardiovasc Surg 2010;16:310-8(改変)

図2

開胸

胸腔鏡

図2:Lancet Respir Med 2016;4:e11-2 (改変)

【再評価が必要な理由】
気管支形成を伴う肺切除術は、①肺葉切除術のうえに気管支を形成し再
建する術式であること、②気管支の形成には縫合手技が必要であること
から、技術的に「肺葉切除術又は1肺葉を超えるもの(K514-2 3および
K514 3)」よりも難易度が高い。
開胸の場合には「肺葉切除又は1肺葉を超えるもの K514 3」が
(72,640点)で、「気管支形成を伴う肺切除 K514 6」は(80,460点)
と、より高い点数が反映されている。一方、胸腔鏡下に実施する場合
は、開胸よりもさらに難易度が高いにも関わらず、「胸腔鏡下肺悪性腫
瘍手術 肺葉切除術又は1肺葉を超えるもの K514-2 3(92,000点)」
よりも、「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 気管支形成を伴う肺切除 K514-2
4」は(81,420点)と点数が低い。
胸腔鏡手術は開胸手術と比較して根治性は劣らず、低侵襲性で優れて
いると報告されていることも踏まえ、「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉
切除術又は1肺葉を超えるもの K514-2 3(92,000点)」を維持しつ
つ、「胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 気管支形成を伴う肺切除 K514-2 4」
は(92,000点)以上の高い点数が妥当と考えられる。
【申請技術の内容】
全身麻酔・分離肺換気下に、胸腔鏡手術にて肺切除と気管支形成術および
リンパ節郭清を行う。経過が良好であれば、術後1週間程度で退院可能と
なる。

関連術式点数と技術難易度との乖離
対象

Kコード

術式

肺悪性腫瘍手術
気管支形成を伴う
肺切除術
(高難度手術)

K514-2 4

胸腔鏡下

K514 6

(参考)
肺悪性腫瘍手術
肺葉切除又は1肺
葉を超えるもの

要望

現行点数

外保連試案点数

要望

81,420
(K514-2 3より低い)

121,535

増点
(92,000以上)

開胸

80,460

120,099

維持

K514-2 3

胸腔鏡下

92,000

維持

K514 3

開胸

72,640

維持

高難度手術 肺悪性腫瘍(気管支形成を伴う肺切除術)症例に対する
1781
胸腔鏡下実施例の増点を求めます